花期が長く、品種によっては花の色が変化するのも魅力的。名所も多く、公園や民家の庭先でもよく見かける人気の花です。
そんな紫陽花を「家に植えてはいけないというのは本当か?」という質問の真偽について、理由とあわせて解説します。
Q. 「紫陽花を庭に植えてはいけない」って本当ですか?
「紫陽花を家に植えてはいけない」と言われるのは、迷信、風水、ガーデニング上の理由があるからです。【回答】紫陽花は、家の庭に植えても大丈夫です。
迷信や風水の受け止め方は人それぞれなので、気になる人はやめておいたほうがいいかもしれません。ガーデニング上のことは、育てる上で特に問題がなければ植えてもOKです。
庭に紫陽花を植えてはいけないとされる3つの理由
ここからは、NGと言われる3つの理由について1つずつ解説します。【1. 迷信】
- 紫陽花の花びら(萼片=ガクヘン)は4枚あり、「四」が「死」に通じ、庭に植えると家の大黒柱が亡くなると言われた
- 紫陽花の茎には芯がないので、庭に植えると家の大黒柱が亡くなると言われた
- 医療が発達していなかった時代は梅雨の時期に病気になって亡くなる人も多かった。死者に手向ける花として使われた紫陽花を庭に植えると縁起が悪いとされた
- 寺や墓地に植えられていることが多いので、庭に植えると縁起が悪いとされた
紫陽花が商売繁盛祈願に吊るす蜂の巣に似ていることや、寝(根)付かず健康に通じることから、「玄関」に吊るせば厄除けになってお金が貯まる、「部屋」に吊るせばお金に困らない、「トイレ」に吊るすと病気(婦人病)にかからないなど、いろいろなご利益があると言い伝えられてきました。 【2. 風水】
- 紫陽花を庭に植えると恋愛運が下がるので、未婚女性が家に根付いてしまう
- 紫陽花は水の気を吸い尽くすため、「よい気」を吸い取ってしまう
【3. ガーデニング】
- 紫陽花は落葉低木で、2mほどの高さに生長するため、庭に植えると大きくなりすぎてスペースをとり、手入れも大変になる
心を穏やかにしてくれる紫陽花
紫陽花には、時がたつにつれ色を変えるので「七変化(しちへんげ)」、小花が密集して咲くので「手毬花」、花びら(萼片)が4枚あるので「四葩(よひら)」などの異称があります。紫陽花のしっとりとした趣や優しい色合いは、心を穏やかにしてくれるでしょう。また、紫陽花は雨が似合う花の筆頭なので、憂鬱(ゆううつ)な気分や日頃のストレスを雨とともに流してくれるかもしれません。