日々の生活で親が手本になる
では先に述べたような性質を育むにはどのようにしたらよいだろうか。現状と理想像が食い違っていても、無理矢理「~しなさい」と押しつけるのは無駄である。幼児は何でも親のまねをする。だから子どもの前では親がまず「こうあって欲しい姿」を見せることだ。子供がそのイメージをつかめれば、行動も変わる。
例えば思いやりを教えたい場合はこうだ。母親(または父親)が買い物から重い荷物を持って帰ったら、家人の誰かがさっと手を出し荷物を受け取ったり、ドアを開けてやったりする。子どもしかいなければ、「ちょっとドアを開けてくれる?」と声をかける。済んだら「ありがとう」と言う。こんな小さなことを繰り返す内に自分から動ける子になる。
ポイントは「指示は具体的に行う」ということ。先の例では「ちょっと助けて」ではなく「ドアを開けて」と言っている。幼児にはすぐ分かる言い方で指示しないといけない。
親への信頼を築く
親への信頼を通して他の大人も信頼できるようになる |
親を通して大人を信頼することで、幼児教室の先生や試験官に対しても安心して素直な態度で接することができるようになる。そんな子どもが好感を持たれるのは間違いない。
けなしたり叱ったりするのではなく、受け入れて励ますようにする。課題やペーパーがうまくできなければ、まだその段階に達していないと別の課題に変えたり、様子を見るのだ。
もちろん過保護や甘やかすのはよくない。ダメなものはダメと言って良いが、けっして子どもの人格を否定しないこと。「あなたはダメなのよ」ではなく「~すると危ないからいけません」と行為を具体的に叱る。良好な親子関係を築くことが、先に挙げた好ましい子どもの像を実現することにつながる。
こうした親子関係の上に受験のためのテクニックを身につければ、希望する幼稚園、小学校への道が開けることは間違いない。
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