首都圏を中心に人気の衰えない中学受験

東大合格者数トップを誇る開成。中高一貫校としてのメリットを最大限いかしている

東大合格者数トップを誇る開成。中高一貫校としてのメリットを最大限いかしている

少子化や公立学校離れなどを背景に私学志向が高まり、中学受験者は毎年上昇を続けてきました。

公立離れのきっかけの一つとなったのは、文部科学省が「ゆとり教育」の一環として実施した2002年の学習指導要領改訂。学習内容を3割削減し、完全学校週5日制を実施したことを端緒に学力低下への懸念が広がりました。逆にこれが私学にとっては追い風に。カリキュラムや授業の工夫などを進め、学力維持・向上に努めた私立中学校はこれを一つの契機にして人気が高まりました。

一方、子どもの学力低下が国際学力テストなどに具体的に表れるなか、文科省はゆとり教育の見直しに着手。2008年に学習指導要領を改訂、小学校では2011年度、中学校では2012年度より新指導要領が導入され、脱ゆとり教育が始まりました。
こうした動きは、家庭の「学力向上」の意識をさらに強めることになり、それが結果として現在も私学教育への期待と結びついているものと考えられます。

首都圏の状況に目を転じてみると、大都市の人口増加・地方の過疎化に伴い、全国では児童数が減少しているのにもかかわらず、首都圏の小6児童数は30万人前後で推移し、大きな減少は見られません。
中学受験者数は07年に5万人を超えたところでほぼ横ばい状態が続き、12年度も約5万人でした。世の中の不況にもかかわらず、この数字は変動していません。

ただし、08年のリーマンショックに端を発する世界同時不況から抜け出せないまま低迷状態にある日本経済が、受験にも当然影響を与えています。さらに11年の東日本大震災という未曽有の災害からの復興もこれからというなか、中学受験を含め、わが子の将来の進路をどう見極めるかが、各家庭に大きな課題となっています。

さて、首都圏(1都3県)の中学入試状況を見てみましょう。
首都圏中学入試状況
入試年度 首都圏
受験者数
全国
小6児童数
首都圏
小6児童数
首都圏
割合
受験率
2000年 38,500 1,326,960 308,363 23.2% 12.5%
2001年 39,300 1,301,375 305,742 23.5% 12.9%
2002年 38,500 1,239,194 290,560 23.4% 13.3%
2003年 40,400 1,214,274 288,047 23.7% 14.0%
2004年 43,200 1,217,419 293,219 24.1% 14.7%
2005年 44,700 1,203,193 290,241 24.1% 15.4%
2006年 47,100 1,192,343 293,775 24.6% 16.0%
2007年 52,000 1,232,292 307,011 24.9% 16.9%
2008年 52,500 1,182,241 295,792 25.0% 17.7%
児童数は文部科学省の「学校基本調査」、受験者数は四谷大塚のデータより。公立中高一貫校受験者数は除外