こよなく英語を愛し、イギリスにあこがれる41歳。"Do" というニックネームを持ち、ネイティブの友人を多く持つ。 |
日本の英語教育の良い点、世界の英語がいっぺんに聞こえてくる
逆に日本の英語教育の良い点は、様々な英語に触れることが外国に行かなくても出来るということです。一言に英語といっても色々な種類があるのです。え?英語が話せる外国人同士でもわからない英語がある?
例えば、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドといった英語五大圏をとっても、それぞれ違いがあるのです。皆さんは、英語圏からやってきたネイティブスピーカーたちが、みな、コミュニケーションをはかれると思っていませんか?
実はそうではないのです。現在アメリカの英語は、映画やインターネットの普及でかなりのネイティブたちが理解できるのですが、その逆は定かではありません。つまり、アメリカ以外の国の人たちが話す英語には、一般的に知られていない語彙や言い回しもあるということです。
世界の英語が集結する日本
私の友人のカナダ人が「僕は日本にきて英語の語彙が増えた」と言っていました。母国だけなら知らない表現や言葉を、ここ日本に住んでいる他国のネイティブスピーカーから知ることが出来るからです。結果的にネイティブたちにとって日本は情報交換の場と化しています。ひとつの国で色々な英語が学べるのは日本だけかもしれません。
―― 英語の先生が英語を話せず、ネイティブの先生たちとコミュニケーションが取れない、というような話も聞きますが、実際のところどうなのでしょうか?
実践的な英語を話せる教員は少なからず居ると思います。帰国子女の先生たちも徐々に増えていますしね。
今昔の英語教育は、すずめの涙ほどですが、確実に変わってきているのも事実です。
―― 英語好きになるためには、どうしたらいいのでしょうね?
英語を通し、自分の世界を広げる喜びを知る
英語を使って他国の文化を知り自分の意見を伝えられる喜びを知ることです。その意味でネイティブスピーカーと接したり、色々な英語に触れる機会を増やし、自分の英語向上のために生かすことです。ネイティブの友人を交えてのパーティーや外出は楽しいですし、DVD、映画、ビデオ、TV などを充分に活用するといいですね。
自分の世界を広げるためのスキルとして考えれば英語も楽しいのですが、学校の勉強として考えてしまうと、やはり苦手意識が働いてしまう人もいるかもしれません。
また、自分は日本人で、日本にいて外国には縁がないと考えている人には英語の重要性を訴えるのは難しいかもしれません。
でも、英語って楽しいんですよ。私は英語をこよなく愛しています。この気持ちを、少しでも多くの人に伝えられたらいいなと思いますね。
―― 英語を愛する人々に何かメッセージをいただけませんか?
英語は自ら学ぶもの
英語は study ではなく learn するものなのです。前にも述べましたが、日本ではある意味、色々な英語圏の英語を学ぶことが出来ます。多くの情報を得られる機会をぜひ活用してはどうでしょうか?English is fun. Then we should be all about English.
(英語は楽しい!みんな英語好きにならなくちゃ!)
[* all about は最近の US表現で like の意味だそうです。]
人間を磨くためには人で磨く
私は、英語を話すことによって、国籍を問わず素敵な人々と出会ってきました。ダイヤモンドを磨くのはダイヤモンドでしか出来ないのです。人もそれと同じ。人を磨くのは人しかないと思っています。英語はその機会を広げてくれる道具なのです。<編集後記>
「人が人を磨く」とはうまいことをいいますね。堂坂先生は、実に見事な英語を操り、ネイティブの中に混じって、どんどんディスカッションしていきます。こんな英語教師がいる限り、日本の英語は安心です。
堂坂先生のような英語講師がひとりでも多く増えることを望みます。
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