難しく考えない、完璧を求めない
そんなに難しく考える必要はないんですよ。難易度の高い単語も使う必要もありません。どんなに難しい単語を使ってみたところで、それは自己満足であったり、同じ日本人に向かって、「私はこんなに難しい単語を知っているんだぞ」という自慢みたいなものにしかならないでしょ。そんなの日本人同士の間でしか通用しませんよ。それから、相手に聞かれた質問に対して、必ずしも真面目に完璧な正解を出す必要もありません。例えば、あなたがニューヨークへ行ったとします。長旅で疲れているだろうな、と向こうの人が声をかけてきたとします。
Aren't you tired?
(疲れていませんか?)
おっと、これは否定疑問文だから、どうやって答えればいいんだっけ?「Aren't you」で始まっているから、答えは「Yes」?「No」? あれれ?とパニックになってしまうのです。慌てない、慌てない!
「Yes」か「No」で迷ったとしたら、「Yes」も「No」も省いて、そのままガンガン話せばいいのです。
It was a long flight. I'm a little tired. But I'm in New York. I wanna see New York, so don't worry about it.
(長いフライトでした。ちょっと疲れているかな。でも、せかくニューヨークにいるんですから、ニューヨークの街を見たいです。どうぞご心配なく。)
どうですか? 「Yes」も「No」も言っていませんね。本来のコミュニケーションは、話す量によって成立します。相手はあなたが本当に疲れているかどうか、お医者さんが問診するような立場で聞きたいわけではありません。話のきっかけ、糸口をつかもうとしているだけなのです。
相手の言っていることを確認する話術を身につける
相手が何を言ったのか、何の話をしているのか、確認しながら話を進めることも大切ですね。時々、要約して繰り返してみる話術が身につけられると最高ですね。試験のための英語ではないのですから、正確に答えることに集中するあまり、言葉に詰まってしまってはいけません。話せるようになるためには、しゃべる練習をすること。これに焦点をあてなければなりません。
(※相手の話を繰り返す話術については、ガイドも記事を書いています。こちらからどうぞ。)
さて、スティーブさんのお話は次回の記事へ続きます。たくさんの本を出版しているスティーブさん、次の記事では文法と話術の関係について、お話をうかがいました。そして、最後には、スティーブさんの生の声で、読者の皆さんへの励ましのメッセージがあります。どうぞお楽しみに!
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