祝い箸とは? 準備から扱い方、処分方法まで
お正月など祝い事で使う「祝い箸」とは?
今回は、お正月に用いる祝い箸の準備から処分方法まで扱い方を説明します。
祝い箸の呼び名、由来や意味
祝い箸には、「両口箸(りょうくちばし)」「柳箸、家内喜箸(やなぎばし)」「俵箸(たわらばし)」「孕み箸(はらみばし)」などの呼び名があります。■両口箸(りょうくちばし)
両方の先端が細く削ってあり、両口とも使えるようになっているので「両口箸」。一方を神様、もう一方を人が使い、神様と人が共に食事をする「神人共食(しんじんきょうしょく)」を表しています。おせち料理には一つ一つに願いを込めた意味があり、その料理を年神様と共に食べることで、共に祝って幸せを授かる意味があります。
■柳箸、家内喜箸(やなぎばし)
お祝いの席で箸が折れたりしないよう、丈夫で折れにくい柳の木が使われています。また、柳は春一番に芽を出す縁起の良い木、水辺に生えて清らかなので邪気を払う神聖な木とされているため、慶事にふさわしいもの。縁起良く「家内喜箸」と書くこともあります。
■俵箸(たわらばし)
中ほどが太めにできていて米俵のように見えることから「俵箸」といい、五穀豊穣を願います。
■孕み箸(はらみばし)、腹太箸(はらふとばし)、太箸(たいばし)
中太の形が妊娠中のお腹に似ていることから、孕み箸、腹太箸、太箸と呼ばれ、子孫繁栄につながるとされています。
このように祝い箸のさまざまな呼び名の由来から、なぜお正月などの慶事に相応しいのかがわかります。また、祝い箸の長さは末広がりの「八寸(約24cm)」のため、縁起が良いといわれています。
祝い箸の準備として、箸袋に名前を書いて供えておく
お正月の祝い箸は、家長が家族の名前をそれぞれの箸袋に記入し、大晦日に神棚に供えておきます。神棚がない場合には、年神様の依り代となる鏡餅のところに供えておきましょう。家長は「主人」、家族はそれぞれの名前、お客様用は「上」、取り分け用は「海山」(地域によっては「組重」)と書きます。
ひっくり返して使うのはNG? 祝い箸の使い方
松の内、または三が日は祝い箸を使います
なお、祝い箸は両口とも使えるようになっていますが、片側は神様用のため、ひっくり返して“取り箸”にしたりするのはNG。「海山」(地域によっては「組重」)と書かれた取り分け用の箸を使いましょう。
燃えるゴミに捨ててもいいの? 祝い箸の処分方法
どんど焼きやお焚き上げで焼いてもらいましょう。無理な場合は燃えるゴミに
難しい場合には、「燃えるゴミ」として出します。気になる方は、「塩で清める」「白い紙で包む」「ほかのゴミとは袋を分ける」などの配慮をするとよいでしょう。
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