そもそも終活って何? 気が付いたときに取り組んでみよう
終活という言葉を聞くと、暗い気持ちになったり、旅立ちの準備をイメージしてしまう人は多いのですが、決して、それだけではありません。終活は、人生の最期を迎える準備だけでなく、これまでの人生を総括したり、暮らしを見直したりすることです。どのように暮らすのかなども含まれていますので、楽しい計画も含まれています。
終活を前向きにとらえて、30代でも40代でも50代であっても、気が付いたときに取り組むことが大切です。
終活では、どんなことをするの?
終活では、基本的に身の回りの整理を行います。どこでどのように暮らすのか、病気や介護が必要になったときの保障はあるのかなどを考えていき、残された家族の負担にならないように、準備をしていきます。終活で準備することは、人によって違いがありますが、代表的なものを確認してみましょう。
●暮らし……誰とどこでどのように暮らすのか、仕事や生きがいについて考えるなど
●終末期医療……余命宣告はしてほしいか、延命治療はどこまでしてほしいかなど
●介護・看取り……介護を受けたい場所、介護を頼みたい人、認知症になったときに誰に後見してほしいかなど
●葬儀・お墓・法要……葬儀はどうしてほしいか、お墓の準備はしてあるのか、法要はどこまでしてほしいかなど
●持ち物の行方(形見分け)……誰に何を受け取ってほしいか、すべて捨ててほしいなど
●お金の行方(相続)……法定相続分で分けてほしい、誰にいくら受け取ってほしい、遺言書の準備など
●不明なことを明確にする……土地の境界線が不明瞭なときには確定をする、自分の戸籍などを取り寄せておき、相続人を明確にするなど
代表的なことだけでも、かなりボリュームがありますよね。まずは、自分の想いを書き出してみることから始めましょう。
エンディングノートで想いを整理する
自分の想いを他人に伝えることは意外と難しいものです。想いを残すためのツールには、さまざまなエンディングノートがありますが、まずは自分が書きやすいノートやパソコンのワードなどに、メモとして必要最低限のことだけを書き残すことをおすすめします。こうすることで、自分の気持ちを知ることが重要です。想いを伝えることは意外と難しいものです。まずは、自分の考えていることでよいのでパソコンでワードなどに自由に書いてみましょう。箇条書きでもメモでもOK。自分の気持ちを知ることが重要です
内容は、上記の項目を箇条書きするだけでかまいませんが、お金に関しては、丁寧に書いていくようにしてください。
なお、財産の行方は、法定相続以外で分けてほしい場合は、遺言書を書くことも忘れないでください。
・「エンディングノート」にとくに記載したほうがいい項目
●緊急連絡先や友達リスト(万一のとき、誰に連絡すればよいのかが分かり便利です)
●どのような暮らしを送りたいのか(特に、旅立ちのときに役立ちます。介護の場所、延命措置をしたいか・したくないのかなど)
●大切な書類の保管場所(保険証券、定期預金証書、不動産の権利証、年金手帳、健康保険証・介護保険証など)
●財産リスト(自分名義の不動産の所在地など)
●取引金融機関と金融商品リスト(ネット利用の場合は、IDとパスワードも)
●預金通帳・印鑑・カードの保管場所
●借金リスト(住宅ローン、その他の借り入れ)
●クレジットカードリスト
エンディングノートは書いただけでは、完了しません。想いを実現してくれそうな親しい人に、どこに保管してあるかを伝えておき、定期的に見直しも必要です。書いたときと、気持ちやリストなどに変更があったときには、書き直してくださいね。
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