ダイエット食品・サプリ/ダイエット食品

ラスベリーでダイエット ヴィタロッソ(VITA ROSSO)!(2ページ目)

ラズベリーのダイエット効果を新聞、雑誌各社が絶賛!!が、しかしあえて問題点を指摘してみました…。

執筆者:河口 哲也

【問題点その1】ラズベリーケトンの細胞内での脂肪分解促進効果が確認されたからと言って、それを摂取することが長期的に見てダイエットにプラスになるのかは分からない。

と言うのは、人間の身体は様々な面でフィードバック制御というものが働いていており、外部から体内環境を変えようとする刺激を与えると体内環境を一定に保つ(恒常性の維持の)ために全く逆の機能を強めてしまうことがあります。例えばダイエットのために長期的に低カロリーの食事をすると、逆に体は栄養吸収能力を高めたり基礎代謝量を減らしたりして対策をとるため、かえってやせにくい(ダイエットに向かない)体質になることなどは適応現象という名で広く知られています。つまりこれと同じように、もしかしたら脂肪分解を促進する食べ物を食べつづけると、体全体としては逆に脂肪合成を促進する機能を高めてかえって太りやすい体質になってしまうのではないか?という疑問が残ります。

【問題点その2】被験者が全てカネボウの社員で予め脂肪分解機能を高める成分の入った自社製品であることを知らせていた(広報担当)のは臨床試験としては問題がある。

なぜ、カネボウともあろう会社がこのような不完全な実験を学会で発表したのかは今だ私にとって謎ですが、通常このような商品の臨床試験では、プラシーボ効果という心理的な影響を排除するために実験の目的を教えないか、もしくは全く同じ形状で目的の成分が入ってない偽薬を使い、その成分が実際の効果を発揮したのか(偽薬でもやせないか)をチェックしなければなりません。ところがそれが全くなされていないどころか社員にあらかじめ目的を教えて実験を行ってはプラシーボ効果以前に愛社精神が働いてないのか疑わざるを得ません。また付け加えるならば、人前で毎週体重測定をやるというだけでも女性の多くは痩せていくでしょうし、結局今回の臨床試験では本当に商品に有効性があるのか疑問を持たざるを得ません。

次ページへつづく…
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