年金をきちんともらうことが、老後貧乏回避の第一歩!
老後貧乏になってしまう不安がある人は、まずは「年金」をきちんと受給することにこだわりましょう。どんなに長生きしても終身にわたり給付が受けられる制度なのですから。老後資金、足りるかなあ?
結婚・離婚で名字が変わっていたり、引っ越しを多くしていたり、転職していたりすると未統合の年金記録が出てくることがあります。また、20歳以後に外国に住んでいたり、学生だったり、昭和61年3月以前に会社員の配偶者だったり、退職する時に一時金を受けていたりすると、年金保険料を払っていなくても期間だけを「資格期間」とみなす「合算対象期間」があります。
また、生活保護の生活扶助を受けていた期間や2級以上の障害年金を受けていた期間は「法定免除」に該当するので、後でさかのぼって「免除期間」として資格期間に入れられるのです。
以前住んでいた住所や以前勤務していた会社名、配偶者(元配偶者含む)の名前と誕生日、本籍、保険料を払っていなかった時期の生活などわかる限りのことをノートに書きだし、年金事務所でご自分の年金記録を確認してみましょう。
「やっぱり年金もらえない」なら、どうする?
「年金記録は洗いざらい調べた、やっぱり資格期間10年には足りない」という方もまだあきらめないでください。10年にする方法を考えましょう。年金保険料は過去2年間なら、後でも納めることができますよ。60歳から65歳までなら、国民年金に任意加入して480カ月になるまで年金保険料を支払うことができます。また、65歳になったときに資格期間が10年未満で老齢年金をもらえない方は、70歳未満であれば、国民年金に特例任意加入して120カ月になるまで年金保険料を支払えます。
70歳以降も、10年の資格期間がなくて老齢年金をもらえない場合は、会社勤めをして厚生年金に「高齢任意加入」する手があります。ただし、事業主から同意を得られない場合、厚生年金保険料は全額自己負担になります。
年金では足りないと思う人の積み立ての方法とは
年金が少ないと感じる人には、別の手立てで老後資金の積み立てを考えましょう。自分年金として老後資金を積み立てる方法といえば、「iDeCo」を思い浮かべるかもしれません。iDeCoの掛金は、国民年金保険料(令和6年度・月額1万6980円)の上乗せとして月5000円以上から支払えます。税金を多く支払っている人には掛金分全額控除の「節税効果」などもあります。令和4年5月から、iDeCoの加入可能年齢が「65歳未満まで」に延びました。ただし、加入可能年齢が「65歳未満まで」に延びた対象者は、主に60歳以降も国民年金に任意加入した人や、厚生年金に加入している人で、このような人はiDeCoの掛金を払い続けられます。
預貯金が高金利なら積み立て貯金などをおすすめするのですが、預貯金は非常に低金利です。50代以上など年齢が比較的高い場合、年金をもらう65歳くらいまでに老後資金を貯めるには時間が足りないのです。
老後資金の作り方として、筆者がおすすめするのは、NISA制度を使って積立をすることです。ネット証券であれば月100円から積み立てられます。年齢もいくつから始めても大丈夫。NISAで扱う金融商品は元本保証ではありませんが、金融庁で選び抜いた良質な投資信託が多いのです。利益が出たときに売って現金化するのも、積み立て金額の変更も簡単です。気軽にNISAを使った積立を始めてみてはいかがでしょうか?
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