確定申告書を郵送するときの注意点
そもそも確定申告書の提出には、次の3つの方法があります。
1. e-Taxを利用して申告する。
2. 郵便又は信書便により、提出時の納税地を所轄する税務署に送付する。
3. 提出時の納税地を所轄する税務署の受付に持参する。
(税務署の時間外収受箱への投函により、提出することもできます)
新型コロナウイルスの感染拡大により、2021年に確定申告で税務所に直接行く場合には、入場整理券が必要になります(提出のみの場合は不要)。税務署で長い時間待たされたり、書類不足で再度、足を運ぶことにもなりかねません。ネットが苦手などで、e-Taxはハードルが高いと感じる人は、郵送で提出することを考えてみましょう。
確定申告書を郵送するときの納税地はどこ? 調べる方法
確定申告書を郵送で提出するときの「納税地」とは一般的には住所地になります。国内に住所がある人は、その人の住所地が納税地になります。
住所地を管轄の税務署に郵送しますので、国税庁のホームページで調べてみましょう。
●国税局・税務署を調べるhttps://www.nta.go.jp/about/organization/access/chizu.htm
ちなみに、国内に住所がなくて居所がある人は、その居所地が納税地になります。亡くなった人の所得税の確定申告をする場合には、相続人の納税地ではなく、亡くなった人の死亡時の納税地となります。
納税地の特例もあり、以下の2点です。
・国内に住所のほかに居所がある人は、住所地に代えて居所地を納税地とすることができます。
・国内に住所又は居所のいずれかがあり、しかも事業所などがある人は、住所地等に代えてその事業所などの所在地を納税地にすることができます。
上記の納税地の特例を受けようとする人は、いずれの場合にも、本来の納税地を所轄する税務署長に、納税地の特例を受けたい旨の届出書(所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出書)の提出が必要です。
確定申告書を送るときは郵便または信書便で出す。「信書便」てどういうもの?
確定申告書を郵送する際は、「郵便もしくは信書便により、提出時の納税地を所轄する税務署に送付する」ことになります。信書便とは聞きなれない言葉ですが、「民間事業者による信書の送達に関する法律に規定する、一般信書便事業者、又は特定信書便事業者による信書便」のことを指します。注意点として、確定申告書を郵便物・信書便物以外の荷物扱いで送付することはできないため、ゆうパック やゆうメール、ゆうパケットなどでは、信書を送付することはできません。
参考:信書のガイドライン(総務省)
確定申告書を郵送するときの注意点7つ
確定申告書を郵送するときに間違えやすい点を以下に挙げました。郵送するときには注意をしましょう。1. 通信日付印に表示された日が提出日とみなされるため、通信日付印が申告期限(例:2021年3月15日の通信日付印)内となるように、早めに送付すること。
申告内容等に誤りがあった場合の訂正申告も考慮し、早めに提出しましょう。
2. 税務上の申告書や申請書・届出書は信書に該当するため、税務署に送付する場合には、郵便物(第一種郵便物)又は信書便物として送付する必要があること。
つまり、郵便物・信書便物以外の荷物扱いで送付することはできないため、ゆうパックやゆうメール、ゆうパケットなどでは、信書を送付することはできません。ゆうパックなどを使って提出してしまうケースもありますので、注意しましょう。
3. 申告書の控えに収受日付印の押印が必要な場合には、申告書の控えのほか返信用封筒を同封すると、受日付印のある申告書の控えが入手可能です。
返信用封筒には、返送先の宛名を記入し、所要額の切手を忘れずに貼付しましょう。なお、収受日付印は、収受の事実を確認するものであり、内容を証明するものではないため、注意が必要です(所得金額の証明が必要な場合には納税証明書を入手するなどの対応が必要)。
提出した申告内容を確認する場合に、控えは重要となりますので、大切に保管しましょう。
4. 確定申告書(控えも含む)への記載は、ボールペン(消せるタイプは除く)や万年筆など、後で消せないものを使用すること。鉛筆や消せるボールペンなどは使用しないこと。
最近は、消せるボールペンで記載されているケースもあるようですので注意しましょう。
5. 申告書等への押印を忘れないこと。
押印を忘れてしまうケースも多いようです。※令和3年度税制改正大綱において、押印義務の廃止が盛り込まれています。
6. 記載事項や添付書類に漏れがないよう、よく確認すること。
還付先口座の記載を忘れてしまうケースが多いようですので、注意しましょう。
7. 送料は各人の負担となります。
送料負担をさけたい人は、時間外収受箱を利用してはいかがでしょうか。税務署の玄関付近に設けられている銀色のポストのようなものに投函することができます。
2019年確定申告から、医療費控除などの一定の申告についてはスマホで確定申告もできるようになりました。また、2020年1月からは、マイナンバーカードとスマートフォンで申告ができるようになり、2021年1月からスマホ対応が改善されるなど、更に便利になりましたので、検討してみてはいかがでしょうか。
なお、2019年4月1日以後の申告書の提出から給与所得等の源泉徴収票の添付が不要となりました。
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