AMD社のTurion64。ノートPC向けだが、デスクトップ用途で買う自作ユーザーも多い |
進化し続けるCPU
以前、すぐわかるCPUブランド その違いは?で、PC用CPUブランドとそれぞれの違いについて解説しました。以降半年、CPUをめぐる状況に変化があらわれています。CPUは、数カ月単位で大きく進化するからです。供給メーカーであるIntel社とAMD社について述べてみましょう。Intel社:
10月時点のIntel社のCPUは、Pentium XE、Pentium D、Pentium 4、Celeron Dというラインナップでした。CPUパッケージ内に2つのコアを持つデュアルコア(詳しくは後述します)仕様のPentium XEとPentium D、シングルコアのPentium 4、Celeron Dです。
ノートPC向けのPentium MとCeleron M、ワークステーション向けのXeonもあります。
各ブランドにはより高クロックな新製品が投入されていますが、これに加え、今年に入って登場した新CPUブランドがCore(コア)です。その特徴は、優れた省電力性とクロック当たり性能の高さです。Coreは、同じ周波数のPentium 4、Pentium Dの約130%~140%の性能を持つといわれています。
CoreはPentium Mの後継CPUであり、高性能ノートPCでの採用が多いのですが、デスクトップPCでもApple社のiMacやMac miniで採用されています。Coreには、デュアルコアのCore Duo(コア・デュオ)、シングルコアのCore Solo(コア・ソロ)があります。また、秋口までには、Coreのデスクトップ版(開発名・Conroe=コンロー)が投入される予定です。
AMD社:
Athlon64 FX、Athlon64 X2、Athlon64、Sempronというラインナップに、基本的に変化はありません。
しかし、これまで高クロック・シングルコアであったAthlon64 FXに、デュアルコアの「60」(型番)が登場しました。また近々、主力製品のデュアルコアCPU、Athlon64 X2は、DDR2メモリに対応した新版への移行が始まる予定です。なお、Athlon64、Sempron、Athlon64 FXの一部は、シングルコアCPUです。
さらに、ノートPC向けのブランドTurion64(テュリオン)が、その静音性から自作系ユーザーに人気を広げています。また、デュアルコア版のTurion64 X2の投入が発表されました。
ワークステーション向けのCPUに、Opteronがあります。
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CONTENTS
Page1:最近のCPU事情
Page2:CPUの内部構造
Page3:速さの秘密、キャッシュメモリ
Page4:Intel、AMD、それぞれの特徴