「スタイル」を使っているかどうかで、ワードの目次の作り方は変わる
日頃、ワードで文書を作るとき、「スタイル」を使ってタイトルや見出しを設定しているでしょうか? スタイルというのは、[ホーム]タブにある「標準」「見出し1」「見出し2」などのことです。▼[ホーム]タブにある「標準」「見出し1」「見出し2」などを使って文書を作成していれば、スタイルを使っていることになります。
もしも「スタイルは使ってない」もしくは「スタイルって何? よくわからない」という方で、手っ取り早く目次を作りたい方は、「目次の作成方法2~文書にスタイルを使っていない場合」から読めば大丈夫です。
ただし、「スタイル」を理解すると目次作成はとても簡単になりますので、興味があればこのまま読み進めていただくと、より理解が深まると思います。
目次の作成方法1~文書にスタイルを設定している場合
スタイルを使っている方には釈迦に説法だと思いますが、ちょっとだけ説明させてください。「スタイル」は文書の構造を設定する機能です。個々の段落に対して「ここは表題」「ここは見出し1」……といった段落の役割を指定して、文書全体の構造を決めます。いったん構造が決まったら、「見出し1」や「見出し2」などの書式(フォントやサイズなど)を一括変更することで、文書全体のデザインを簡単に切り替えられます。段落ごとに書式設定する必要がないので、文書作成を圧倒的に効率化できます。
そして、スタイルで文書構造を決めておくと、「目次」もほぼ自動で作れます。目次は、見出しの文字を抜き出して、そのページ番号を記したものです。スタイルを設定した文書では、すでに「見出し1」「見出し2」などの段落は確定していますから、その段落を抜き出して、ページ番号を付加すればいいからです。ワードの目次機能は、それを自動的に実行する機能です。手順は次のようになります。
▼目次を挿入したい位置にカーソルを置きます。ここでは、表題(タイトル)とリード文の下に置きました。
なお、作った目次にはタイトル(表題)も含まれていますので、不要なら手動で削除してもかまいません。目次内の文字を編集するときは、目次全体が専用の枠で囲まれますが、中の文字は通常の文字と同じように編集できます。
▼目次内の削除したい範囲を選択します。なお、目次の中にカーソルを置くと、目次全体が専用の枠で囲まれて全体が薄いグレーで表示されます。
目次を更新する
前述の方法で目次を作ると、見出しの文章が変わったりページ番号が変更になったりしても、「目次の更新」で自動的に対応できます。たとえば、サンプル文書の本文最初の見出しを次のように変更したとします。Word、Excel、PowerPointは何が違う?
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ワード、エクセル、パワーポイントは何が違う?
さらに、目次の直後で改ページして、本文を2ページから開始することにしたとします。次は、実際にそのように編集した状態です。
▼本文の最初の見出しを修正し、その直前で改ページしました。本文と目次が、文章もページ番号も食い違っています。
▼目次内にカーソルを置いて、専用の枠が表示されたら、[目次の更新]をクリックします。
では、次はスタイルを使っていない文書で目次を作る方法を説明します。この方法を使うと、「スタイル」という概念がわかっていなくても、目次を作成できます。
目次の作成方法2~文書にスタイルを使っていない場合
「スタイル」を使わないでワード文書を作っている場合は、目次を作るとき、目次にする見出しに対して、レベル1~3の3段階のレベルを手動で設定します。これは、次のように考えて問題ありません。- 大見出し……レベル1
- 中見出し……レベル2
- 小見出し……レベル3
▼大見出しの段落中にカーソルを置いたら、[参考資料]タブの[目次]グループで[テキストの追加]をクリックし、メニューから[レベル1]を選択します。
▼目次を挿入したい位置にカーソルを置きます。ここでは、表題(タイトル)とリード文の下に置きました。
▼[参考資料]タブの[目次]をクリックし、[自動作成の目次2]を選択します。
なお、更新方法としては、見出しの文章とページ番号の両方を更新する[目次をすべて更新する]、ページ番号だけを更新する[ページ番号だけ更新する]を選択できます。
▼目次を更新するには[目次の更新]をクリックします。
ワードで目次を作るなら、やっぱり「スタイル」を使った方が楽
今回は、ワードで目次を作成する方法として、- 文書にスタイルを使っている場合
- 文書にスタイルを使っていない場合
つまり、2つの方法は、基本的には同じです。スタイルを設定すると自動的にレベル1~3も設定されるので、より簡単に目次を作れるにすぎません。
裏側の仕組みがわかったら、「スタイル」を使った方が楽だということがわかると思います。特に長い文書になればなるほど「スタイル」を使った方が楽なので、もしも「スタイル」を使っていない方がいたら、活用することをおすすめします。