2018年は戌(いぬ)年
2018年は戌年だワン!
※本来、干支は十干と十二支を組み合わせたものなので、2018年の干支は「戊戌(つちのえいぬ)」となりますが、一般的には十二支のほうをさすため、ここでは「戌」をとりあげます。
十二支としての戌について
・十二支の11番目。・戌の方位は、西北西よりやや北寄り。
・戌の刻は、午後8時およびその前後2時間。
・戌の月は、旧暦9月。
戌年生まれの特徴
世の中にはいろいろな見解がありますが、まとめるとこのような特徴になります。誠実で真面目。思いやりがあって親切。忠実で律儀、献身的なので、周囲からの信頼も厚いです。安全志向で忠誠心が強いぶん、裏切られるとダメージが大きく、抱え込みやすくもあります。
犬についての豆知識~文化的特徴
犬は最も古くから親しまれ、暮らしに馴染んだ動物です
また、犬はたくさん子どもを産んでお産も軽く、子どもを育てるのも上手です。子犬も丈夫に育つので、安産、母子の健康、子育てのお守りになりました。代表的なのが、「戌の日」の帯祝い、犬張り子、犬筥です。
「戌の日」の帯祝い
帯祝いとは、妊婦に岩田帯などの腹帯を巻いて安産を願う習わしで、安定期に入る5カ月目の「戌の日」に行います。干支が12年に1度巡ってくるのと同様、日にも十二支があるので、「戌の日」は月に2~3回巡ってきます。地方によっては、7カ月目の「戌の日」などの場合もあります。犬張り子と犬筥(いぬばこ)
犬張り子と犬筥は、安産、母子の健康、子育てのお守りとされています。嫁入り道具やひな祭りのひな飾りとしても用いられ、出産祝いや初節句のお祝いとしても親しまれてきました。飾ってよし、遊んでよしの犬張り子。ぼろぼろになるまで遊ぶと、力がついたと喜びました
犬のかたちをした張り子玩具で、江戸時代に江戸で生まれました。京の犬筥の江戸版なので、上方では東犬(あずまいぬ)と呼ばれています。立ち姿で、でんでん太鼓を背負ったり、竹ざるをかぶったりしています。竹ざるをかぶっているのは、「竹」かんむりに「犬」で「笑」になるため、”笑顔のたえない元気な子になりますように”との願いから。お宮参りの祝い着に、犬張り子を結びつける地方もあります。
【犬筥】
犬のかたちをした置物で、室町時代頃から公家の間で、産室や乳幼児の枕元に置いて魔除けのお守りにしました。顔は幼児を模しており、体は伏せているのが特徴です。雄雌一対で飾りますが、箱状になっているので、雄犬に安産のお札を、雌犬に白粉等の化粧道具を入れていました。別名・御伽犬(おとぎいぬ)。犬張り子ともいいますが、後に生まれた江戸の犬張り子と区別するようになりました。
犬にまつわることわざ、慣用句
犬も歩けば棒にあたる!?
本来は、犬がうろうろしていると人に棒で叩かれるかもしれないということから、「でしゃばると災難に遭う」という意味ですが、反対に「じっとしていれば何も起こらないが、何かをやっていれば思いがけない幸運に巡りあうこともある」という意味で使われることも多くなりました。
ちなみに、いろはかるたの最初の札が「犬も歩けば棒にあたる」なので、「犬棒かるた」と呼ぶこともあります。
●犬が西向きゃ尾は東
当たり前でわかりきっていること。
●犬も食わぬ
誰も好まず相手にしないこと。
●夫婦喧嘩は犬も食わない
夫婦喧嘩はつまらない原因や一時的なものだから、他人が心配したり仲裁したりするものではないということ。
●犬に論語/犬に念仏 猫に経
道理の通じない人には何を言っても無駄であること。
●犬になるなら大家の犬になれ/犬になるなら大所の犬
主人を選ぶなら頼りがいのある大物を選んだほうがよい。
●犬の遠吠え/負け犬の遠吠え
臆病者が陰で威張ったり陰口を言ったりすること。
●尾を振る犬は叩かれず
従順な人は誰からもひどい仕打ちを受けることはない。
●飼い犬に手を噛まれる
面倒をみてかわいがっていた人に裏切られ、酷い目に遭わされること。
●犬猿の仲
非常に仲が悪いこと。
●犬馬の心
主君に対して忠誠を尽くして恩に報いようとすること。
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