真夏以外でも履きたいデッキシューズ!
MOYOのデッキシューズです。これはいかにもマリンテイストで纏めたオーダー例。夏の休日にぴったりの一足に仕上がっています。税込価格メンズ…5万760円~ レディス…4万8600円~(ワールドフットウェアギャラリー 神宮前本店 TEL:03-3423-2021)
真夏のカジュアルシューズと言えば、デッキシューズを挙げないわけにはまいりません。軽快な印象で性別を問わずに履けるからでしょうか、何年か一度は必ずブームになります。とは言え、季節やシーンに関係なくもっと履きたいと思われている方や、マリン系の色でないものがあったら…… とお考えの方も、実は結構いらっしゃるのでは?
そのような方、是非とも神宮前のWorld Footwear Galleryにお急ぎください。この7月末まで、皆さんの理想を遥かに超えるデッキシューズをパターンオーダーできてしまうからです。製作を担当するのは「MOYO」と言う日本のブランド。詳しくは後述しますが、試着した途端に「あっ、これは……!」になること確実なのです。発靴力抜群のWFGだけあって、また面白いブランドを見つけましたなぁ……。
アッパーを紺のヌバック単色にすると、海と言うより街で履く靴としての印象が一気に強まります。タッセルとその巻革との色を変えているのもポイント。税込価格メンズ…5万760円~ レディス…4万8600円~(ワールドフットウェアギャラリー 神宮前本店 TEL:03-3423-2021)
まずはパターンオーダーの概要をご説明致しましょう。アッパー本体では甲、羽根周り、踵回りの3か所で、それぞれエナメルやヌバックも含め13タイプの革から選択可能。コバ周りや鳩目の色も指定できると共に、デッキシューズの表情を引き締めるシューレースとタッセル、更にはタッセルを押さえる巻革の色まで選べます。
そして底面はいかにも!なイタリア・ビブラム社製の白いものも選べますが、むしろお勧めはフランスRELTEX社製のLACTAE HEVEA® RANGERSソール。合成ではなく天然のゴムを100%用いているにもかかわらず、独自の製法で非常に細かな多孔質構造を実現させているためか、硬すぎずそして粘り過ぎない独特のクッション感があり、ファンになること確実です。
MOYOのデッキシューズには、ご覧のフランスRELTEX社製LACTAE HEVEA RANGERSソールがオプション価格なしで選べます。天然ゴム製らしい優しいクッション感は、ズバリ嵌ります。今後のラバーソールの台風の目的な存在になるかも?
大好きだからこそ、もっと足に良いものが欲しかった!
MOYOのデッキシューズではこんな色合いでもオーダー可能。様々なパーツで色を選べるので、服とのコーディネートも存分に楽しめる筈です。税込価格メンズ…5万760円~ レディス…4万8600円~(ワールドフットウェアギャラリー 神宮前本店 TEL:03-3423-2021)
MOYOの代表である有田朋代(ありた ともよ)さんは、大学ではプロダクトデザインを専攻した後、靴の専門学校を経て有名婦人靴店に入社し靴の型紙を起こすパターンナーとして活躍する傍らで、柳町弘之氏が主宰する靴職人養成プログラムにも通っていた努力家。やがてバッグの修理工房に移籍しミシン操作の腕を磨くと共に、木型製作などの準備を地道に進め、この2017年の春にレディスのデッキシューズのパターンオーダーでデビュー。引き続きこの夏にメンズでも受注を開始しました。
アッパーのメインを紺のエナメルとしたオーダー例は、有田さんの有名婦人靴店での経験が生かされた一足。これならエナメルが苦手な男性でも気楽に履ける! 税込価格メンズ…5万760円~ レディス…4万8600円~(ワールドフットウェアギャラリー 神宮前本店 TEL:03-3423-2021)
港町・横浜で生まれサーフィンなどマリンスポーツも楽しむ有田さんにとって、デッキシューズは正に身体そして生活の一部。デビュー作にするのはごく自然な成り行きでしょうが、その分思い入れや既存の商品に対する不満も多かったようです。「とにかく硬い着用感で、履いていて疲れがすぐに溜まるものばかり。これはもう自分で何とかせねば!」
デビューをメンズではなくまずレディースからにしたのも、「むくみや外反母趾など足・脚のトラブルを男性より多く抱えがちな女性向けから始めた方が、最初こそより困難な分、その後のアレンジや応用が利きやすいと思ったのです」と、言わば強い意気込みの証明だったわけです。パーツの色の選択箇所が多いのも、「色の楽しさ」を伝えるのを通じ、より多くの人に心理的にも快適な靴を履いてもらいたいという、色彩検定1級を持っている有田さんらしいメッセージなのでしょう。
MOYOのデッキシューズを真上から見たところ。一見ごくごく普通のラウンドトウですが、ソックシートの「MOYO」のロゴの延長線がつま先の中心点には結びつきません。内くるぶし側に「内振り」の設計になっている、何よりもの証拠です。
楽ではあるが雑ではない、優しさで包み込んだ履き心地!
ええ、もちろん試着してみました! 決してダボ付くことなくソフトに甲を包む感覚は、これまでのカジュアルシューズとは全く次元を異にするものです。足の指が自在に動かせて踏ん張りも効くので、履いていてとにかく楽!
実際履いてみると、これがいや、もう怖いくらいに快適快適!どこも圧迫されないのですが緩くもない、非常に優しい履き心地なのです。歩行時にかかと部も素直に足についてきます。「女性は『痛い靴』は絶対にイヤ。その一方で足にフィットさせなくては靴として意味がないし、シェイプも美しくなくてはいけません。全ての発想を満たすために、木型をとにかく丁寧に設計しました」。
つま先の部分をアップで。親指側と小指側とでは、アッパーの上下方向のカーブの曲率が全く異なることがお分かりいただけるかと思います。モカシン縫いも革のコンディションを伺いながら一針一針手で行っているのが明らか!
確かに細部をじっくり眺めると、ビスポークの紳士靴も顔負けの曲面を大胆に採用していることが解かります。詳しくは写真をご覧いただきたいのですが、一瞬そうは見えないところが、さすが柳町氏の門下生!そんな精巧な木型に、僅かに深めな履き口や若干長めな甲などバランスを慎重に設計したアッパーを一足一足手で吊り込んでいるのですから、足全体を優しく包み込むような着用感になるのは当然と言えば当然なのです。
かかとの部分のアップ。こちらも外くるぶし側と内くるぶし側とでは、アッパーのカーブの形状が全く異なります。足に忠実に、大分内側に傾斜させている印象。木型に釣り込む際の苦労が、中心部の“SKI-MOC”と呼ばれるつまみ縫いの飾りの傾斜に現れています。
また、その履き心地には前述したLACTAE HEVEA® ソールも大きく貢献しているのは間違いありません。天然ゴム100%ながらクレープソールのような「重さ」は全く感じず、まるでウォーターベッドのような緩めの反発感に、身体の緊張感がほぐれてくるのが実感できますよ。底付けは当然、カエリの良さに優れるデッキシューズの王道中の王道・マッケイ製法です。
因みにブランドネームの「MOYO」はスワヒリ語で「心を込めて、魂」の意味。有田さんが大学の授業でたまたまそれを知り、自分の名前の最後の2文字と同じだったので記憶に残っていたのだとか。確かにこの靴は彼女の魂が優しく、でもしっかり刻まれていて、今時本当に本当に珍しい「楽だけれども雑ではない靴」に仕上がっていますよ。
既にオーダーを入れた顧客の多くは、履き心地に人一倍うるさいビスポークシューズのオーダー経験者が主流なのが、その何よりもの証拠でしょう。受注会はこの7月末まで。気になった方はすぐにWorld Footwear Galleryへ!
【MOYO デッキシューズ受注会 概要】
- サイズ:メンズ…24.5から28.0まで。 レディス…22.5から25.0まで。共に0.5刻み
- 税込価格:メンズ…5万760円(4万7000円+税) レディス…4万8600円(4万5000円+税)
- オプション:ライニングをフランス・デュプイ社のヌメ革にすると+3240円(3000円+税)
- 納期:約1ヶ月半
- 期間:2017年7月31日まで
【お問い合わせ先】
World Footwear Gallery 神宮前本店
住所:〒151-0001 東京都渋谷区神宮前2-17-6 神宮前ビル1F
地図: Yahoo!地図情報
Tel:03-3423-2021(直通)
営業時間:11:00~20:00 年中無休
HP: http://www.wfg-net.com/
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