価値観が違うから人疲れしやすい?人間関係に心を閉ざす前に……
人疲れをしやすい自分を楽にするために必要な人間関係の対処法とは?
友達、パートナー、職場、地域、親戚、親子……。私たちの周りにはたくさんの人間関係があり、その数だけ人間関係のストレスも生じます。
たとえば荒っぽい口調で注意をされると、「なぜそんな言い方をされなければならないの?」と不快に感じる方は多いでしょうし、他人から詮索されたり、余計なことを言われたりすると、「うっかり人に心を開かないほうがいい」などと思ってしまうこともあるかもしれません。
とはいえ、合わない相手とも付き合っていかなければならないことは、多いものです。他人とうまく付き合っていくためにも、いくつかの「技術」を磨いていく必要があります。
価値観の違いを「認める技術」で人間関係が楽になる
人疲れしやすい自分を楽にするためには、コミュニケーションの力を高めることが必要ですが、なかでも磨いていきたいのが、自分と他人の価値観の違いを「認める技術」です。他人の行動を不愉快に感じたときには、その人の考え方や行動を否定するのではなく、自分と他人の価値観の違いを理解し、自分には合わないやり方で歩んでいる人もいると認めることです。
自分の行動スタイルに合わない人がいると、「なぜあの人はそんなことをするのだろう?」と感じることもあるかもしれません。ですが、その人にとってはそのやり方が自然で、何の疑問もなく行っているのかもしれません。同じように、自分にとって自然な行いが、他人には受け入れがたく思われていることもあるのかもしれません。
自分と他人にはそれぞれ価値観の違いがあり、場合によってはそれが互いを不快にさせることもある、ということをまずは認めてみましょう。すると、人疲れしやすい自分を少し楽にできるかと思います。
人間関係の調整に必要な3つの技術…交渉する、相談する、距離をとる
自他の価値観の違いでストレスを感じたら、3つの方法で人間関係の調整をしましょう
ただし、違いを「認める」ことと「受け入れる」ことは、必ずしもイコールではありません。他人の価値観を認めることはできても、受け入れることができない場合、次の3つのポイントで接していくとよいでしょう。
一つ目は、交渉をすることです。まずは、「あなたにとっては、そのやり方が自然なのかもしれませんね」というように他人の行動を認めます。そのうえで「ですが、私はこの部分を受け入れがたく感じます」というように、自分が受け入れられないと感じる部分を説明します。そして、互いが納得できる妥協点を話し合いによって探っていきます。
二つ目は、相談をすることです。一つ目の「交渉」には、勇気が必要です。最初から自分でやるのは難しいと感じたら、誰かに相談しながら、自分で交渉できる範囲、他人にサポートをお願いする範囲を考えていきましょう。
三つ目は、距離をとることです。「交渉」や「相談」をしても、良い関係を続けるのは難しいと感じたときには、それ以上頑張らなくてもいい場合もあります。可能であれば、相手とのかかわりを減らして、自分のストレスを減らすことも考えてみましょう。離れてみると、相手とのかかわり方のコツが見えてくるかもしれません。
このように、他人の言動を不快に感じた場合には、相手を非難したり、ただ我慢するのではなく、「自分が感じている不快感は、相手との価値観の違いによって生じたものなのかもしれない」と認めて(理解して)みること。そのうえで、上述の3つの行動で人間関係の調整をしていくことが、大切なのではないかと思います。
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