ゴキブリ対策グッズはどう選ぶ? メーカーに直接聞いた
アース製薬でブランドマネージャーを務める渡辺さんにお話を聞きました
しかし、いざ“ゴキブリ対策グッズ”を探して買おうにも、どういったグッズが我が家にピッタリなのか? どういう基準で選べばいいものなのか? といったことがよく分からず、迷ってしまいがちです。
そこで、「よく耳にする噂を検証! ゴキブリ退治・生態15の真相」の記事に引き続いて、家庭用殺虫剤メーカー最大手のアース製薬さんに、市販されているゴキブリ対策グッズの種類や特徴を聞きました。
レクチャーしてくれたのは、マーケティング総合企画本部 ブランドマーケティング部 ブランドマネージャーの渡辺優一さん。
ゴキブリ対策グッズの紹介に加えて、正しい使い方、さらには渡辺さんがおすすめする対策グッズの効果的な組み合わせも教えてもらいました。
<目次>
ゴキブリ対策グッズの種類は大きくわけて5つ
市販のゴキブリ対策グッズを大まかに分類すると、以下の5種類に分けることができるそうです。いろいろあるゴキブリ対策グッズ
ゴキブリが嫌がるハーブなどを使ったもの。とにかくゴキブリを寄せつけたくない人向きだが、退治することには向かない。
(商品例:「ナチュラス 天然ハーブのゴキブリよけ」等)
■捕獲器タイプ
「ごきぶりホイホイ」に代表される、ゴキブリをおびき寄せて本体で捕らえるグッズ。捕まえた実感を得たい人向きかも。
(商品例:「ごきぶりホイホイ」等)
■エアゾールタイプ
いわゆるスプレー型で、目の前にいるゴキブリをすばやく退治することができる。また、商品によっては事前に噴射しておいて“待ち伏せ”することも可能。
(商品例:「ゴキジェットプロ」「ゴキプッシュプロ」「ゴキバリア」等)
■毒餌剤タイプ
設置することで、知らず知らずのうちにゴキブリを殲滅できる。ゴキブリと直接遭わないで済むというメリットも。
(商品例:「ブラックキャップ」「コンクゴキンジャム」等)
■くん煙・くん蒸剤タイプ
ゴキブリをまとめて駆除したい人はコレ。商品によっては、ゴキブリ以外の虫もいっしょに退治できる。
(商品例:「アースレッド」シリーズ等)
以上が、ゴキブリ対策グッズの主なバリエーション。続けて、それぞれのより詳しい特徴と正しい使い方をご紹介しましょう。
「忌避剤」タイプは寄り付いてほしくない場所に置くだけ!
「天然ハーブのゴキブリよけ」はさらっとした外見。ケミカルではない、とてもいい匂い!
使い方は、ゴキブリに寄り付いて欲しくない場所に仕込む・置いておくだけという簡単さ。見た目もサラッとしていて香りも良いので、人間にとって不快感がないのもポイント。あくまで“忌避”なので、ゴキブリを家から追い出したり、数を減らしたりはできませんが、ゴキブリの嫌がる“天然ハッカ油”の香りで、ゴキブリを約1ヵ月寄せつけない効果があります。
ふだん家でゴキブリを見ることはほとんどないけれども、いつか出るのが心配……という方は、キッチンや食品庫などに仕込んでおくと安心ですね。
「捕獲器」タイプは匂いでおびき寄せて捕らえる
向かって右が、定番捕獲器の「ごきぶりホイホイ」
捕獲器は、おいしい匂いでゴキブリを誘引し、強力粘着シートで捕獲するというもの。忌避剤と同様にいわゆる“殺虫剤”ではありませんので、薬剤の使用に抵抗がある人にも取り入れやすいグッズです。また、捕まえた実感を得ることもできます。
「エアゾール」タイプは直接噴射、待ち伏せどっちもイケる
「ゴキプッシュプロ」なら、すき間に逃げ込んだゴキブリも的確に退治!
ジェット噴射で、強力かつ速効性のある有効成分が、ゴキブリの動きを瞬時に止め、すばやく駆除します。
しかし敏捷さに自信がない等の事情で、せっかくのジェット噴射が上手く活用できない場合もあるはず。そんなときは、“まちぶせ効果”のあるエアゾールタイプを利用しましょう。
エアゾールタイプは使い分けができるものもあり!
直接ゴキブリに噴射できなくても、その姿が消えていった隙間はまぎれもなく彼らの通り道。そこに薬剤を塗布しておくことで、通過するゴキブリに薬剤が付着し、駆除することができるのです。
「毒餌剤」タイプは知らず知らずのうちに殲滅させたい人向き
ブラックキャップは見た目も毒々しくないので、家の中にたくさん仕込んでも気になりません
市販の毒餌剤であれば、安全な設計で人間には害がありませんし、仕込んで半年ほど放置できる点もラクで良いですね。
ただ、「毒餌剤」を置くことで、余計なゴキブリを呼び込んでしまったり、放置したきり置いたことを忘れてしまったら、かえってゴキブリをおびき寄せるエサ場になってしまうのでは? という不安もあるでしょう。しかし、渡辺さんによれば、そういった心配はないそうです。
「毒餌剤の誘引効果というのは、そう広い範囲ではありません。近くに来た虫を確実に寄せ付ける効果があるものであって、少なくとも外から家の中に呼び込んでしまう心配はないです。ちなみに、家庭内に置く個数ですが、接触頻度を高めるのが大事ですので、いっぱい置くほど効果があります」(渡辺さん)
キッチンなどには重点的に設置したいですね
そもそも10メートルも20メートルも先から呼び寄せられるのであれば、複数個置く必要もないとのこと。「下手に毒餌剤を置くとゴキブリを呼び集めてしまう!?」、というのは都市伝説の域と言えるでしょう。
また、古くなった毒餌剤は誘引力が弱まる(美味しそうな、フレッシュさが失われていく)だけで、毒のないエサになるわけではないので、「ただのエサになってしまうかも?」という心配もご無用。置いたきり放置、でも、べつに害はない……ズボラな人には朗報ですね! ……とは言え、定期的に置き換えるほうが効果的なことは間違いありません。
「ホコリが溜まってしまったり、本来の機能が弱まっていくので、やはり半年から1年で交換していただくほうが良いですね」(渡辺さん)
ちなみにベランダなどの鉢植えの下に潜むゴキブリもいるので、屋外用の毒餌剤というのもあります。屋外でこれを食べさせて、家の中には入れないようにするわけです。
「くん煙・くん蒸剤」タイプは、すでに何匹も目撃……という方に
復数展開のアースレッドシリーズ
ちなみに熱によって殺虫成分を煙状に拡散させるのが「くん煙剤」で、エアゾールの噴射力で霧状に拡散させるのが「くん蒸剤」。どちらもセット後、天井まで舞い上がった殺虫成分が部屋全体に広がり、降下。煙が入っていける隙間まで薬剤が行き渡ります。
そして隙間などに隠れているゴキブリに、煙になったこの微量の薬剤が当たると神経興奮が発生し、ゴキブリ自身の意思とは関係なく動きまわってしまうのです(“フラッシングアウト効果”と呼ぶそうです)。その結果、潜伏場所から飛び出し、より薬剤濃度の高いところに出てきてしまって、ノックダウンする仕組みです。
「くん煙・くん蒸剤を使っても、全然ゴキブリの死骸を見かけなかったのであれば、そもそもその家にはゴキブリがいなかった、と考えていいでしょう」(渡辺さん)
また意外なおすすめ活用法として教えてもらったのが、中古の住宅や賃貸の家(新築ではない)に引っ越す際、家具などを入れる前のタイミングで、焚いておくというもの。見えない場所にいるゴキブリを殲滅させることができ、食品や食器などを片付ける手間もいりません。
引っ越しをしたときは、物を置く前に一度焚くのも効果的!
渡辺さんの話によれば、かつてはある引越し業者さんのトラックの荷台で、引越し荷物を運ぶ間に「くん煙・くん蒸剤」を焚き、前の家で家具や家電に紛れ込んでしまったゴキブリを一網打尽にするというサービスもあったそう。
「新築の家に引っ越したばかりなのに、ゴキブリが出た!」という声は多いので(たいていは、前の家から持ち込んでしまった卵や幼虫など自前のゴキブリだそうです……)、こういったサービスは案外ニーズが高いかもしれません。
イチオシ! 効率的なゴキブリ対策グッズの組み合わせは?
数あるゴキブリ対策グッズの中で、渡辺さんがおすすめするアイテムも聞きました。いわく、忌避剤タイプと毒餌剤タイプのグッズをセットで使うのが、個人的にはイチオシとのこと。「我々のようなメーカーの中にいる人間が何を使うかというと、まずはやっぱり『ブラックキャップ』などの毒餌剤タイプですね。置いておくだけで、どこかからやってきたゴキブリが勝手に毒エサを食べて退治できるし、もし来なかったら来なかったでいいですから。置いておくだけでいえば『天然ハーブのゴキブリよけ』も、ゴキブリに効きつつ、人にとっては害がないのでおすすめです」(渡辺さん)
確かに、どちらもただ置くだけで済み、技術も敏捷性も、特別な前準備もいりません。気になるようなニオイもなく、子どもやペットの誤食リスクもなく、気軽に使えて、うっかり置き去りにしても特別な害はありません。なのに“効果”は期待できる……ズボラなガイドにもピッタリです!
ドラッグストアなどで、どれを買っていいものか迷っていたあなたも、これでスパッと選べるのではないでしょうか。ゴキブリ対策グッズを上手に使いこなして、ゴキブリと縁のない毎日を送りたいものですね!
取材協力:アース製薬株式会社
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