チャタテムシとは?

チャタテムシ。体長は約1mm(小さい!)

チャタテムシ。体長は約1mm(小さい!)

「チャタテムシ」って知っていますか? 聞いたことも無い名前だという方も多いと思います。でも、実はどこかで一度は目にしているハズの、発生頻度の高い、どこにでも棲んでいる、ありふれた住まいの害虫なんです。

「チャタテムシ」(漢字で書くと「茶立虫」。住まいで見られるのは主にヒラタチャタテ:チャタテムシ目コナチャタテ科)は日本を含んだ全世界でみられる、ワールドワイドな虫

成虫の体長は1~1.3mmと極めて小さく、単体での存在はミニマム。翅(はね)はなく飛びませんが、割合活発に動き回るのが特徴で、1匹1匹は小さくても、大量発生するとワサワサ蠢き、ものすごく気持ち悪いのです。

見た目のサイズなどからダニに間違われることも多いのですが、チャタテムシ自身はダニと違って人を咬んだり刺したりはしません。ただチャタテムシはツメダニに捕食されるため、「チャタテムシが殖えるとダニが殖える」という相関関係に留意しなければなりません。

チャタテムシは雑食性で、ダニ同様ホコリや人間のフケなども食べますが、特に好むのは「カビ」です。


チャタテムシの発生場所

住まいにおける主な発生場所は、食品庫や書棚、畳の下、ダンボール箱など。まとめて積んであるような古新聞・古雑誌の類も格好の棲家になっています。皮革製品も好むため、皮革衣類を収納するタンスや引き出し、クローゼットでも見られます。

冬の間、結露が続いた窓近辺の壁面(壁紙の内側)などで大繁殖することがあり、結露に思い当たるふしのあるお宅では要チェックと言えましょう。

つまり、およそ高温多湿で薄暗い不潔な状態(カビが生えるなど)を最適環境とするので、ゴキブリ並みに住まい内で繁殖されては不名誉な害虫であるといえます。


チャタテムシの害と発生予防

このチャタテムシ、食品関係では鰹節や小麦粉、から揚げ粉やうどん、そうめんといった乾麺など(特に食べかけのものなど)を食害しますが、主な実害は大発生したときの見た目の不気味さ、不愉快さに尽きます。「不快害虫」なのです。

その発生を予防するには、1に乾燥2に乾燥。特に梅雨から夏にかけての、屋内の通風(収納部も含め)を心がけることです。つまり、住まいのカビ対策に被りますので、チャタテムシ予防の観点でも、よく押さえておいてください。

冬のうちから結露対策を怠らないことも、チャタテムシ発生予防という点で有効です。来冬に向け、頭の片隅にでも残して置くと良いでしょう。

春は新生活・引越しシーズンですが、日々の忙しさに紛れて、新居に移って後にも長く段ボール箱を床に直置きしておくこともあるかと思います。しかし、これはNG。先にも書きましたが古新聞・古雑誌の放置も避けたほうが賢明です(特に、ジメジメと湿った部屋は危険)。思い当たる節がある方は、ぜひさっそく始末しましょう。


チャタテムシが発生したら?

チャタテムシは、ほぼどんな住まいにも生息しているそう。多少の発生では実害もほとんどありませんし、見つけ次第、洗剤で拭き取ったり掃除機で吸い取るなどの対処でも十分処理できます。

発生箇所が床や壁面であれば、まずエサとなるカビを落とした後、「防疫用殺虫剤」(フェニトロチオン:MEP)を塗布します。「リン化アルミニウムくん蒸剤」も有効とされます。

でも、あまりにも大発生してしまったチャタテムシ駆除は、害虫駆除業者等のプロへの相談・依頼をおすすめします。それはもともとある住まい自体の問題を解決するきっかけになるかもしれません。


最後に余談ですが、チャタテムシの意外な大規模発生場所として、子どもが夏休みの自由研究などでつくる「昆虫標本」が挙げられます。夏休み後など、子ども部屋の机の中や押入れに「昆虫標本」が放置されていないか、チェックしたほうが無難でしょう。


【参考文献】
生活害虫の事典