ヘップリムシ、ヘッピリムシ、ヘコキムシ、等々「屁」のつく俗称でおなじみのカメムシ。誰しも人生で一度や二度はすさまじく臭い目に遭った経験を持っていることでしょうし、枝豆と間違えて食べてしまったなどの悲劇に見舞われたことさえあるかもしれません。かくも比較的身近でありながら、あえてしみじみその生態について学ぶほどでもなかった害虫「カメムシ」について、ごく基本的な情報を記します。参考にしてください。

カメムシの種類と生態

『ドキドキいっぱい! 虫のくらし写真館〈17〉カメムシ』ポプラ社

『ドキドキいっぱい!虫のくらし写真館〈17〉カメムシ』ポプラ社

一般的に私たちが「カメムシ」と呼ぶ虫は「カメムシ類」にまとめられる「マルカメムシ」「クサギカメムシ」「アオクサカメムシ」などであることが多く、共通して、驚かせると臭腺より悪臭を放ち、その悪臭がなかなか落ちない(手や衣類から)といった害を及ぼし、嫌われます。衛生的に云々というわけではない、住まいに現れるにおいては典型的な不快害虫です。エサとして植物の液を吸う習性から、むしろ農作物への害のほうが大きいものと見られます。

カメムシの仲間は世界中では2万種以上、国内で見られるものだけで800種以上いるとも言われ、北海道から沖縄までまんべんなく発生しますが、問題になるのは冬の寒さの厳しい地方(東北~北海道)のようです。主に晩秋、越冬目的で民家に大量にて侵入し、悪臭を発生させるという被害が多いのです。

「マルカメムシ」は体長5mm程度と小さく丸っこい形をしていて、北海道を除く本州で広く見ることができます。「クサギカメムシ」は体長1.5cm~2cm、暗褐色で亀甲のような五角形の体をしており、「アオクサカメムシ」は、これをくすんだ緑色にしたような外見をしています。

カメムシの発生場所は?野菜畑や民家に出現…

幾ばくか残っている、住まいの周囲にある、せっかくの自然がアダになることもあるのですね

幾ばくか残っている、住まいの周囲にある、せっかくの自然がアダになることもあるのですね

春から夏にかけてのカメムシは、主に野外の畑や宅地造成地の雑草地に生息しています。広食性でトマトやナスなどの野菜や、大豆などのマメ科植物を食害することが多く、この時季には民家に入ってくることはまれです。

10~11月頃になると、越冬目的で集団で民家の日当たりの良い壁などに飛んできます。このとき、洗濯物やカーテンなどに停まられて悪臭液をつけられる被害が起こりやすいのです。外壁に隙間がある場合などは、そこに大挙して押し寄せ悪臭被害を及ぼします。人知れず壁内に入り込んだカメムシが、冬季、暖房をつけて暖まった室内や浴室に現れ出てきたりします。