夏前くらいから、お風呂場やキッチンに現れだす小さなハエのような虫がいます。でも、ハエにしては、小さ過ぎる。よくよく見ると形は蛾っぽい。数が多い、どんどん増えてくる。

「あれは何?」と気になりだしている方。それは「チョウバエ」かも知れません。
   

駆除の前にチョウバエの生態を知ろう

羽が大きいのが特徴です

羽が大きいのが特徴のチョウバエ

「チョウ」+「ハエ」という名前から、チョウ(蝶)かハエ(蝿)の仲間かと思われがちですが、むしろ似ているガ(蛾)でさえなく、仲間としてはカ(蚊)に近いと言われます。

日本にいるチョウバエの仲間は約60種にのぼりますが、近年、システム(ユニット)バスの排水溝、排水口やトイレ、キッチンといった住宅の水周りの各所で多く見られるチョウバエは、「オオチョウバエ」と「ホシチョウバエ」の2種類になります。

「オオチョウバエ」は双翅(そうし=ハネが2枚という意味)目(ハエ目)チョウバエ科に属し、成虫の体長4~5mm、灰黒色で、羽の形から「逆ハート型」に見え、全身毛が生えています。

形としてはほとんど変わらない「ホシチョウバエ」のほうの体長は1mm前後とかなり小さく、若干、色は薄めです。

「ホシチョウバエ」は小さいので、1~2匹しか飛んでいない状態だと、人によっては見逃してしまうかもしれません。片方だけのみならず、両方(大小織り交ぜて)飛んでいるお宅もあります。
 

チョウバエ対策すべきは水回りの汚水やヘドロ

「オオチョウバエ」も「ホシチョウバエ」も、今では日本中で見られますが、多く見られるようになったのは、住まいが高断熱・高気密化しだした、比較的近年のことといわれています。

その発生源は汚泥や汚水、浮遊有機物(スカム)などであると言われています。マンションなどの集合住宅では、よその家で発生したものが排水管などから少しずつ伝播する、ということもあるかも知れませんが、はっきりしたことはわかっていません。

チョウバエは、成虫・幼虫ともに暗く湿った温かい環境を好みます。年末やお盆の帰省時、旅行の際に大発生することが多いのですが、お風呂場やキッチンの、中途半端に水分の残ったヘドロや汚泥が格好の繁殖場所になってしまうという点は憶えておいたほうが良いでしょう。
 

チョウバエ駆除は水攻めが基本

オオチョウバエもホシチョウバエも、お風呂場などで繁殖する割には、水を弱点としています。まず、お風呂場などで飛んでいる成虫を見かけたら、殺虫剤を噴霧する前にシャワーの水をかけて「水攻め」にし、流してしまいましょう。

幼虫は繁殖場所である「ヘドロ、汚泥や汚水、浮遊有機物(スカム)」の溜まり場にいますので、そこも一掃します。

マンションなどの集合住宅のお風呂場は、「防水パンの上の浴槽をエプロンが隠している」形態になっていることが多く、そのエプロン裏の防水パンの上に溜まったスカムが、チョウバエの幼虫たちの揺籃になっています。

■洗剤を使うとより効果的
幼虫は汚水中で活動していますが、空気管を突き出しての空気呼吸をしています。ですから成虫同様、水攻めにすれば溺れてしまいます。その際、界面活性剤入りの洗剤(食器用でも、住居用でも)を少量使うと、より効果的です。成虫を見かけてしまったら、面倒でもこの「エプロン裏」まで確認することをオススメします。

■発生源の対策をしよう
ただ、長年かけて固まってしまったスカムは、シャワーの水だけではなかなか落ちません。古歯ブラシや、古ストッキングを巻いた棒などで擦りながら水を流したり、重曹やクレンザーを使うなどしてスカムをなくしましょう。

またシステム(ユニット)バスによっては、漂白剤を使用する掃除法などが取扱説明書に指示されていることもありますので、ぜひチェックしてみてください。


【参考文献】
大発生チョウバエをやっつけろ 家の害虫撃退事典
生活害虫の事典

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