「家事の優先順位、教えて!」

「洗濯物をたたむ」という家事、あなたの優先順位では何位になるでしょう?
1位 換気
やらないとどうなるか→健康を害する。
空気清浄機やエアコンフィルターでは「二酸化炭素」は除去できないので注意
私たちの暮らす普通の住まいの空気というのは、サンプリングしてみると存外相当に汚いもの。目に見えない衣類くず、カビの胞子、ゴキブリの糞やダニの死骸が粉末化したやつ、二酸化炭素、油煙、煤煙、余計な水蒸気、さまざまな化学物質、揮発した有機溶剤などなどが充満しています。ですから「換気」をしないと、家の中ではそれらを延々吸い続けることになります。
誤解が多いのですが、空気清浄機やエアコンのフィルターでは「二酸化炭素」は除去できません。「換気」は、2カ所以上の窓を開けるだけの超・超お手軽「家事」です! これより簡単な家事はないほどです……。
2位 生ゴミを捨てる
やらないとどうなるか→わりとすぐに腐る、すぐ異臭を放つ、ちょっとすると害虫がわく。
生ゴミは放っておくと腐敗します
3位 食器、鍋など口に入るものの洗浄と乾燥
やらないとどうなるか→わりとすぐ異臭を放つ、雑菌が繁殖してヌルヌルして気持ちが悪い、食中毒の原因になる、ちょっとすると害虫がわく。
食器洗いも大事な家事
4位 栄養バランスの良い食事の調達(完全な自炊だけに限らない)
やらないとどうなるか→健康を害する。
可能な範囲で、栄養バランスを意識したいもの
5位 生ゴミ以外の燃えるゴミ、燃えないゴミを捨てる
やらないとどうなるか→じきに害虫がわく、けっこう異臭を放つ、溜まるほど重みが増して捨てがたくなる、屋外に保管しておくことで放火されるなどの防犯・治安面でのリスクが高まる、精神的に落ち込む。
すぐに腐らなくても、ゴミはゴミ
生ゴミほどせっぱつまった存在ではないと捉えられがちですが、ゴミはゴミ。ゴミを適切に捨てられなくなった生活の行く末は、ゴミ屋敷一択です。
6位 汚れた衣類の洗濯
やらないとどうなるか→わりとすぐ異臭を放つ、雑菌も繁殖して異臭が定着する、カビも生える、結果的に皮膚トラブルにもつながる、ダニなど害虫もわく。
生ゴミと違って洗濯物は腐らない……でもキノコは生えます
7位 居室や寝室の掃除機がけやモップがけ、床拭き、ホコリ取り
やらないとどうなるか→健康を害する。
床上には、目に見えないさまざまなものが落ちています
8位 寝具の乾燥、洗濯
やらないとどうなるか→わりとすぐに異臭を放つけれど本人は気付きにくい、雑菌が繁殖して臭うまたは色づく、布団やベッドにカビが生えダニがわく、皮膚トラブルが発生する、結果的に不眠の原因になる、アレルギー症状の原因にもなる。
ふとんが異臭を放っても、本人はなかなか気付かないのが恐ろしいところ
9位 キッチン(シンク内、調理台)掃除
やらないとどうなるか→食中毒のリスクが高まる、異臭を放つ、雑菌が繁殖する。
安心して囲める家庭の食卓を守るには、雑菌まみれにしておくわけにはいきません
同率10位 浴室・トイレの掃除
やらないとどうなるか→カビが繁殖、雑菌も繁殖する、異臭が漂い不快、チョウバエなどの害虫の発生と繁殖がうながされる。
掃除したければ1日に2度でも3度でもいいのです
同率10位 玄関先、ベランダ、庭などの掃除
やらないとどうなるか→蚊など害虫が発生しやすくなる、これらの場所が荒れていると防犯・治安面でのリスクが高まる。
防犯面でも、玄関などの外から見えやすい場所の掃除は大切です
私たちはなぜ家事をやらなきゃまずいのか
さて、最後に。以下は日常的に家事を行っている方に向けてではなく、普段はあまりしていない方に向けて書きます。少しかたい話になりますが、「なぜ私たちは家事をしないといけないのか?」といえば、日本国憲法第25条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」、これをクリアするためだとガイドは考えています。
誰しも家事一切を行わない(行えない)状態では「健康で文化的な最低限度の生活」はかないません。今回「待ったなし」という優先順位であげた内容も「健康で文化的な最低限度の生活」という軸を持ったものになります。
こんなこと考えたこともなかった、家事なんてやっていないのに自分は十分「健康で文化的な最低限度の生活」を送れているじゃないかと思われる方もいるかも知れません。でも、自分自身で家事らしい家事を行わなくても生活できているなら、それは家族なり他人なりがなんらかのかたちで、有償無償で、その生活をサポートしているからだということに、ぜひ思いを及ばせていただきたいのです。
果たして「誰も何もしてくれない」状態になったらどうなるでしょうか。それは家の中だけに限りません。生ゴミを収集してくれる人がいなかったらどうなるでしょう。下水を適切に処理してくれる人がいなかったらどうなるでしょう。物流を担う人がいなかったらどうなるでしょう。すべて、つながっているとは思いませんか?
「誰かがやってくれる」から「まず自分がやってみる」へ。家の事を「じぶん事」として捉えるところから、ぜひ目の前の「家事」に取り組んでみてください。
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