東南アジアの料理ってどんなもの?
日本と同じお米文化の東南アジア。しかし合わせて食べるおかずの味はガラリと変わり、唐辛子やココナッツミルクなどを用いたエキゾチックなテイストです。ナシゴレンやサテなどいくつかの国で共通して食べられている料理があったり、各国で魚醤(魚を原料にした醤油)が造られているのもユニークなところ。酸味や辛味の絶妙なバランスにはまる人も多い東南アジア料理を紹介します。
独特の刺激がクセになる、タイ料理
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トムヤムクン。トムは「煮る」、ヤムは「混ぜる」、クンは「エビ」の意味 |
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タイ風しゃぶしゃぶ「タイスキ」。魚介類や肉、野菜などをスープにくぐらせ、甘辛いタレで食べる |
日々進化し続けるタイは、その街並みのように料理も刺激的です。スパイシーでありながら、まろやか。多くの味が複雑に絡み合い、舌の上に印象的な刺激を残します。味付けにはナンプラー(魚醤)が使われ、さらに唐辛子による辛味やライムやレモンなど柑橘類の酸味が加わります。ココナッツミルクを使うことも多く、「ゲーン・キヤオ・ワーン」(グリーンカレー)など辛さのなかにマイルドな風味が感じられる料理もたくさん。強い風味を持つパクチー(香菜)もよく使われます。
数あるタイ料理のなかでも有名なのが世界三大スープのひとつにも数えられる「トムヤムクン」。エビの殻からとった出汁にレモングラスやナンプラーの風味が香り、辛くて酸っぱい独特のテイストが後を引きます。ほかに鶏肉とココナッツミルクで作る「トム・カー・ガイ」も定番のスープです。
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バンコクの街なかでもこんな屋台風景を目にする |
麺料理の人気も高く、米麺を使ったタイ式やきそば「パッタイ」は日本でもおなじみ。街なかの屋台では麺の種類やトッピング、スープの有無などを好みのスタイルでオーダーします。
地方料理にも特色があり、なかでも東北タイ(イサーン)の料理は辛いことで有名。名物は青いパパイヤを使ったサラダ「ソムタム」や鶏の蒸し焼き「ガイヤーン」など。バンコクのような都会ではレストランもバラエティに富み、気軽な屋台から高級な宮廷料理レストランまで勢ぞろい。イサーン料理などの地方料理を味わえる店もあります。