老後のために毎月いくら貯金すればいい?

職業や家庭により経済状況はさまざま。収入も貯蓄額も異なります。シングルの人と家族持ちとでは、同じ収入でも積み立てられる貯蓄額も必要な老後資金も違ってくるでしょう。老後のお金を貯めるための貯金の目標額は、必ずしも毎月いくらと決まっていないといえます。
 
老後のために必要な貯金額はいくら?

老後のために必要な貯金額はいくら?


以前の記事(老後のお金「不安」に対抗するための6つのコツ)では、不安解消のコツをお伝えしましたが、今回は老後のお金の貯め方について考えてみましょう。
 

ステップ1 賃貸か持ち家か、早めにシミュレーションを!

消費支出の中で住居費(住宅ローンは除く)はかなりの割合を占めます。例えば、総務省の令和2年8月分家計調査(家計収支編・詳細調査)によると、民営住宅で借家の場合、月31万215円、住居費が月6万5702円、食費は7万2799円ですが、持ち家の場合消費支出が月30万4662円、住居費は月8411円、食費は 8万6775円です。借家の場合、家賃があるためか他の出費を抑えている様子がうかがえます。

ちなみに高齢夫婦(夫65歳以上妻60歳以上)無職世帯の持ち家率は93%以上です。家賃を払わない安心感があるからでしょうか? 持ち家の比率は高くなっています。住居を賃貸か持ち家にするかは、早めに方向性を決めた方が老後の貯金額は定まりやすいと思います。ただし「若いうちに家を買ってしまう」のが必ずしも得策ではありません。20代30代は、仕事の都合で住所が変わったり、子どもの人数が増えたりするなど、ライフスタイルに変化を生じやすいからです。

「家を買いたい」そう思ったとき、勢いで住宅ローンを組んでしまうのは、1、2カ月は待ってください! 年収マイナス支出で現在の貯蓄額も入れ、ざっくりと住宅ローンの終了、その後も夫80歳から妻85歳までのキャッシュフローを作ってみることをお勧めします。住宅ローン返済額だけでなく、住宅購入後の固定資産税や管理費(物件により異なるが月約2万から5万円で)も支出に入れることをお忘れなく。

経済的に無理のない住宅購入は老後安定の要となり得ますが、無理な住宅ローン(銀行が貸してくれる額が無理ないとは限らない)は老後の負債超過になり得るのです。退職金で完済する予定の住宅ローンは組まない方が賢明と思います。

必ずしも持ち家イコール住宅ローンではありません。総務省の令和2年8月家計調査(貯蓄・負債)によると持ち家世帯79.5%のうち住宅ローンを返しているのは41.9%です。「住宅ローンを払い終わった」世帯もあると思われますが、退職金が見込めたので住宅ローンを組まず、一括払いで家を買った人、相続で家を得た人も結構な比率でいる計算になります。
 

ステップ2 お金を貯めるにはとにかく収入≧支出

給与など定期収入があるときは、例え1000円からでも給与天引きで貯めるのが確実です。現在の生活に見合った貯金が一番なので、「育児・教育費がかかる」「失業直後」など貯められない時期は貯金の切り崩しをなるべく避け「収入=支出」を目指し無理はしないことです。ただしそんな時期でも、自炊したら「外食貯金」で3000円とか「惣菜貯金」で1000円とか、 スポットで貯金箱に入れてみるといいでしょう。
 

ステップ3 節約は家族の価値観をすり合わせて決める

賃貸か持ち家か、どこに住んでいて、どういう生活をしたいかにより、生活費が異なります。現役で収入のあるうちから、生活のどの部分にこだわり、どの部分なら節約できるのか、家族で検討してみるといいでしょう。特に子育て世帯は、どう教育したいかにより譲れない教育費は異なりますし、妻の働き方や大黒柱や実家義実家の協力度合いによって、かかるお金が異なります。介護がある家庭は、介護される親御さんの様子で介護費用が異なります。
 

ステップ4 老後の目標額は2人以上世帯の貯蓄額の中央値1033万円を目指す

老後のお金が心配な人は、いくらずつを貯金すればいいのでしょう。平均的な家庭の貯蓄は、中央値約1000万円を目指しましょう。ちなみに、住宅ローンの有無で貯蓄額はずいぶん異なる実態があります。それでも住宅ローン有世帯の貯蓄は969万円なので、やはり1000万円を目指してみてはいかがでしょうか?
 
2019貯金中央値

みんなどのくらい貯金してるかな?


1000万円をクリアしたら、次はお金持ちも入る貯蓄額平均値1800万円を目指しましょう。それもクリアしてやる気満々なら3000万円を目指しましょう。
2019住宅ローンあり貯蓄

住宅ローンのある人、持ち家の人、貯蓄はどのくらい?



 ※総務省『家計調査』(2019年)より
 

ステップ5 老後も元気なら働き、積み立てを!

貯蓄目標額に届かなくてもそんなに心配することはありません。希望者は継続雇用制度によって65歳まで雇用が確保されています。例えば夫婦のどちらかが働けない、貯金も少ない状態なら、年金、児童手当(晩婚で子供が小さい場合)や失業手当など公的給付の一部を積み立てするなどもいいでしょう。まずは収入≧支出で生活することです。貯金は徐々に目標を上げていきましょう。貯金が目標額に届かなくても、元気なら老後も働きましょう!

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