昔と今、ライフスタイルや老後のお金事情はどう違う?

例えば、平均寿命は、1985(昭和60)年には男性が74.78 歳、女性が80.48歳、33年たった
2018(平成30)年には男性81.25 歳、女性が87.32歳になっており、男女ともに約7年も延びています(厚生労働省 2018(平成30)年簡易生命表より)。
 
厚生労働省 平成30年簡易生命表より

1985(昭和60)年から2018(平成30)年まで、寿命は約7歳長くなっています


そして1986(昭和61)年に2362世帯だった高齢者世帯は、2018(平成30)年には1万4063世帯に増えています(総務省 平成30年「国民生活基礎調査」より)。寿命が延びると国が支払う年金給付は増え、高齢者世帯が増えると老々介護で介護保険など社会保障給付が多くなるのに、それを担う将来の大人は少ないのです。2018年に生まれた子どもの数(出生数)は91万8397人と過去最低でした(厚生労働省 平成30年 人口動態統計より)。
 
今働いている人が老後に向けてやっておきたいこと

今働いている人が老後に向けてやっておきたいこと




また会社が支給する退職金の平均は「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」(厚生労働省)によれば、平成20年に大学卒2280万円、平成25年に大学卒1941万円に対し、平成30年には大学・大学院卒1788万円と大企業(複合サービス事業を除く)でも10年前より492万円も減っているのです。退職金制度がない企業も増えており、昔より退職金はあてにならなくなっています。

30年の間に、こういった長寿化、少子高齢化、退職金が今までのように、アテにならないという変化が起きました。一方でスマホ、タブレット、携帯電話、PCなどの通信機器の普及で自宅での仕事や情報収集がしやすい世の中になったということは良い点でしょう。こういった変化も踏まえて、これからの老後のお金の貯め方のヒントを考えてみましょう。
 

これから老後のお金はこう考えよう! 5つのヒント

1. 老後も元気なら働こう!
希望者に対して65歳までの定年が高年齢者雇用安定法で義務付けられました。これは65歳まで働く権利があるということです。65歳以降に、家賃の支払いや住宅ローン返済が続く場合もあるでしょうが、しっかり65歳までは働き、それ以降も元気ならお仕事はぜひ続けましょう。また60歳以降も自営業で働く場合は、老齢年金をもらいながら働いていても年金額が調整されません。

60歳以降も会社勤めで厚生年金・健康保険に入れるなら、60歳未満の配偶者や被扶養者(子どもや親等)を扶養に入れると配偶者の社会保険料を支払わなくても済みますね。老齢年金をもらいながら厚生年金に入って働くと年金は調整されますが、退職してからの年金額は増えますよ。

2. 家族仲良しだと何かと経済的でお金が貯まる
現役のときの単身赴任や遠くの学校への通学で子どもが一人暮らしするなど家族が別れて暮らすと何かと出費がかさむものです。「会社の業務命令」や「子どもが遠くの学校しか受からなかった」など致し方ない理由を除いては、同じところに住むのが経済的には得策です。「正当な理由のない夫婦の別居」は年金の家族手当「加給年金」が支給されないので注意か必要です。

3. 年金のもらい方には繰り上げや繰り下げもあり
老後の年金は厚生年金も国民年金も近い将来、65歳支給になります。生活にどうしても必要なら、無理に生活するよりは繰り上げて年金を受け取る手があります。老齢年金の繰り上げ支給を受けると、障害年金がもらえないなどデメリットもあります。年金受取りを1カ月早めるごとに0.5%年金額は減ります。

また、仕事の収入が順調なら、年金を繰り下げて受け取ることもできます。加給年金(年金版家族手当)の支給も遅れるのですが、年金受取りを66歳以降に1カ月遅らせるごとに0.7%年金額が増えます。

4. 老後の年金以外にももらえる! 公的給付金はしっかりもらうこと!
60歳過ぎて勤務しているとお給料の下がってしまう会社も多いですが、雇用保険から「高年齢継続給付」が支給されるのをご存知でしたか?

高年齢継続給付とは、60歳以降も仕事を続け、60歳後の給与が60歳時点の75%未満に下がった場合、雇用保険から支給される給付金です。給与が下がった割合に応じて60歳でもらっている給与(上限あり)の最高15%が支給されます。

5. 確定拠出年金を使って、税金を減らそう!
最後に投資について書いておきます。30代、40代のころからの資産運用はどうしてもしなければならないわけではありません。ただ、サラリーマンが老後に向けての資産運用を考えているなら「NISA」(少額投資非課税制度)より「確定拠出年金制度」の方が税制上有利です。掛金が全額、所得控除になるので特に高所得で所得税率が高い方に確定拠出年金はお奨めです。会社で確定拠出年金に加入するか選べる場合は、加入しましょう。退職金が会社の業績で減額されたりしない点も有利です。

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