高年齢者雇用安定法とは?

高年齢者雇用安定法(当時の「中高年齢者等雇用促進法」)は、昭和46年5月に制定された法律です。定年の引上げ、継続雇用制度の導入等による高年齢者(55歳以上)の安定した雇用の確保をすすめ、高年齢者等の再就職を進めるための法律です。
 
昭和61年4月に60歳定年を努力義務とする改正、平成16年4月に「定年65歳まで延長」、「60 歳以上の継続雇用制度導入」、「定年制の廃止」のどれかを義務付ける改正、平成25年改正で希望者全員の60歳以降雇用を義務付けるよう改正されました。そして、令和3年4月より、70歳雇用の努力義務が課されるように改正されます。
 
70歳

70歳まで働くぞ!



 

年金65歳支給に合わせた高年齢者雇用安定法の改正

平成13年4月より年金の支給開始年齢が60歳から65歳に段階的に引き上げられたため、65歳まで働くことが将来必要になりました。高年齢者の雇用を安定させるために、雇う側の企業に準備をさせた形の改正と言えます。
 

高年齢者雇用安定法、平成25年4月改正

高年齢者雇用安定法は、60歳未満の定年禁止(第8条)、65歳までの雇用確保措置(第9条)を行うための法律なので、定年を65歳未満に定めている事業主は、以下のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を講じる必要があります。
 
1. 65歳までの定年引き上げ
2. 定年制の廃止
3. 65歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度等)を導入
 
平成16年度に上記の改正が決まったのですが、当時は、3. 継続雇用制度について会社と労働者の取り決め(労使協定)で会社側が制度適用対象者を指定することができました。
 
平成25年4月1日までに労使協定により継続雇用制度対象者の基準を定めていた場合、その基準の適用年齢を令和7年3月31日までに段階的に引き上げなければならなくなりました。要するに希望者全員を65歳まで会社で雇用することとなったのです。
 

高年齢者雇用安定法、令和3年4月改正

令和3年4月には、令和7年3月までに希望者全員を65歳まで雇用することに加え、70歳雇用が努力義務になりました。事業主は次のいずれかの措置を行うことが望ましいです。
 
1. 70歳までの定年引き上げ
2. 定年廃止
3. 70歳までの継続雇用制度の導入(特殊関係事業主に加えて、他の事業主によるものを含む)
4. 高年齢者が希望するときは、70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
5. 高年齢者が希望するときは、70歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度の導入
・事業主が自ら実施する社会貢献事業。
・事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業。
 
70歳までの雇用は努力義務なので、継続雇用や仕事を継続できる制度を事業主が設ける場合、対象者を労働者と事業主との取り決め(労使協定)で設けることができます。ただし、事業主が意図的に高齢者を排除しているような、「会社が必要とした者を認める」「上司の推薦があった者に限る」などは、認められていません。
 
老齢基礎年金・老齢厚生年金の支給開始が完全に65歳になるのは昭和41年4月2日生まれ以降の方ですが、早くも「老齢年金70歳支給」に向けての布石でしょうか? 一生涯、現役時代に突入しているように感じられますね。
 
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