老後資金は3001万円~5000万円が約1/4

老後資金1億円と考える人はどんな生活をしているんだろうか。

30年後の自分をイメージできないと計算できないよ。


2017年9月に株式会社クラウドポートが、20代から60歳以上の男女 583 名(20代121名、30代120名、40代110名、50代112名、60代以上120名)を対象に行った「老後資金に関するアンケート調査」によると、87%の人が老後資金に不安を持ち、準備は30歳代から、と考えています。詳しく見ていきましょう。

老後資金に必要な金額のイメージは?
3001万円~5000万円が最も多く26%、次いで1001万円~3000万円が19%です。1億円以上という人も9%います。
  • 1000万円未満  4.8%
  • 1001万円~3000万円  18.9%
  • 3001万円~5000万円  26.1%
  • 5001万円~7000万円 13.6%
  • 7001万円~9000万円 2.1%
  • 1億円以上  8.7%
  • わからない(イメージできない)  25.9%
老後資金は何歳くらいから準備しておく必要がある?
一般的には「できるだけ早く、少なくとも40歳になったら」と言われていますが、「30歳代で準備」と考える人が32%で最多です。「わからない」も17%います。
  • 30代  31.7%
  • 40代  21.3%
  • 50代  10.6%
  • わからない  17.0%
老後資金は何歳くらいまでに用意しておく必要がある?
60歳定年が一般的なので「60歳までに用意」が50%です。「わからない」も16%います。
  • 50歳  12.9%
  • 60歳  49.7%
  • 70歳  8.7%
  • わからない(イメージできない) 15.8%
老後資金のために今準備していることは?
他のアンケート調査でも似たような結果が多いのですが、「準備していることはない」が66%です。

具体的にどんな準備をしている?
90%近くが貯蓄で準備し、年金44%、投資信託23%と続きます。今後は、優遇税制が設けられている個人型確定拠出年金iDecoやNISAを利用する人が増えて順位が変わる可能性があります。
  • 貯蓄  87.4%
  • 年金  43.9%
  • 投資信託  23.3%
  • 株  22.7%
  • FX 3.5%
  • その他  2.5%

65~90歳の必要額は約2200万円

65歳まで働けば準備できそうな気がするなあ。

わが社の大卒の定年退職金は2000万円程度のようだが……。


では、退職後の生活費として公的年金以外に必要とする金額を、「家計調査報告(家計収支編)―平成29年平均速報結果の概況―」(総務省統計課)の高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の家計収支をもとに計算してみましょう。
  • 収入 20万91989円(うち社会保障給付は19万1880円)
  • 消費支出 23万5477円
  • 非消費支出 2万8240円
  • 収入-支出 ▲5万4519円
社会保障給付=公的年金等とすると、毎月の公的年金では不足する金額は「社会保障給付-(消費支出+非消費支出)」=19万1880円-(23万5477円+2万8240円)=▲7万1837円です。65歳リタイア後25年間に必要な生活費は約2200万円、30年では約2600万円になります。

■老後期間25年(65歳以降)
7万1837円×12カ月×25年=2155万1100円

■老後期間30年(65歳以降)
7万1837円×12カ月×30年=2586万1320円

60歳でリタイアする場合、90歳までの30年間に必要とする老後資金はいくらになるでしょう。同じ家計調査の高齢単身無職世帯(60歳以上の単身無職世帯)と高齢無職世帯(二人以上の世帯で世帯主が60歳以上の無職世帯)の家計収支を基に算出すると、高齢単身無職世帯は1700万円程度、高齢無職世帯は2200万円程度になりました。

■単身者
  • 社会保障給付 10万7171円  
  • 消費支出 14万2198円 
  • 非消費支出 1万2544円  
  • 不足分 ▲4万7571円  
  • →老後期間30年(60歳以降) 1712万5560円
  • →老後期間35年(60歳以降) 1997万9820円

■高齢無職世帯
  • 社会保障給付 17万5799円
  • 消費支出 23万7682円
  • 非消費支出 2万7952円
  • 不足分 ▲6万1046円
  • →老後期間30年(60歳以降) 2197万6560円
  • →老後期間35年(60歳以降) 2563万9320円
リタイアが60歳でも65歳でも90歳まで生きるために必要な老後資金は2000万円程度になりました。一般的にいう「老後に必要な資金は3000万円」との差は1000万円程度です。理由は、次ページで考えていきましょう。