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ライムベリーMIRI、戦極MCバトルへの挑戦・前編(3ページ目)

アイドルラップ界の中でもそのスキルが高く評価されてきたライムベリーMC MIRI。その彼女が日本有数のMCバトル大会「戦極MC BATTLE」本戦に出場、自分ひとりの力で大勝負に挑んだ。出場までにはアイドルとして、ラッパーとして、そしてライムベリーとして様々な心境の変化があった。前後編、計1万字超のインタビューです。

大坪 ケムタ

執筆者:大坪 ケムタ

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2時間ひたすらフリースタイルで会話するんです

――ちなみに「フリースタイルの練習」ってどういう事をするんですか? 

MIRI 練習っていうのが本当に難しくて、1ヶ月に1、2回ハハノシキュウさんが一緒にスタジオに2時間篭ってくださって、普通の会話なしで、ひたすらフリースタイルで会話するんです。とにかく止まっちゃダメ。

――まずラップで会話を成立させる、ということから。

MIRI もうそれが最初は本当に辛くて。シキュウさんの記事にも書いてありましたけど、時間ばっかり気にして、過ぎるのが本当に遅くて。恥ずかしいし、何言われても苦笑いで返しちゃってましたね。「あ~、え~、出来ないですよぉ……」って感じだった。

――自分の思いを言う、って恥ずかしさはありますよね。それが壁に。

MIRI うん、そこにぶつかって。自分の思ってることを吐き出すことって、こんなに恥ずかしいことなんだな、って知って。でも、シキュウさんが少しずつMIRIの扉を開いてくれて、「これは自分も思いっきり当たらないと逆に恥ずかしいな」って思えるようになって。それから言葉に出せるようになりました。その次は、シキュウさんが1番から20番までいろんなビートが入ってるCDを作ってくださって、それに合わせてラップをするっていうのを止まることなく1時間2時間やれるようにして。

――テクニック的な指導はあるんですか?

MIRI シキュウさんに言われたのが、「会話をすることが一番大切だと思え」って。やっぱり韻を踏むとかも意識するんですけど、シキュウさんから借りたDVDとか『高校生ラップ選手権』とか見てると、韻は固い(韻を踏むのが上手い)んだけどキャッチボールになってなくない? って感じたりすることがあって。それから相手の言ってくることに対するアンサーを重視してシキュウさんとやるようになって。

――上手さよりも意味の通る内容でやれるように。

MIRI ただ、これからは韻を踏み込んでいくかが今後の課題なんですけど。

――でも、さっき話が出た8mmでフリースタイルやったのが今年夏の話ですよね? それからまだ4、5ヶ月しか経ってない

MIRI そうですね、まだぜんぜん……。

――半年足らずで現状あそこまでやれてるのは凄いですね。

MIRI いやー、あとはシキュウさんにUMBとか戦極のDVDを5枚くらい借りて、「この韻すごいな」って思ったらメモとか取ったり、動画は携帯でも見れるようにして、常に頭に入れるようにはしてましたね。といっても自分で使うとなると頭にあってもぜんぜん使えなくって、アンサーを返すのに必死になってて。
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