八万枚の真紅の花びらが舞う卒業パーティ

昨年デビューしたアイドルでファンや業界に衝撃を与えたグループを3組挙げるとするならば、ひとつはBiSのプロデュース陣が再結集しダイブとサーフの嵐を巻き起こしたBiSH。現役女子高生が自らプロデュースし演劇要素の強いライブが絶賛された生ハムと焼うどん。そしてもうひとつがStereo Tokyoではないでしょうか(正確にいえば2014年にスタートした“ステレオ東京”のリブートではあるのですが、メンバーも一部入れ替わり、内容も別物なので2015年デビュー扱いにしてください……)。

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いま世界で主流のダンスミュージックであるEDMを本格的に取り入れたアイドルグループとして、2015年4月に始動。その可能性について、当ガイドはいち早く水江プロデューサーにインタビューをお願いし、いろいろとうかがいました(インタビュー前編後編)。

それから9ヶ月、Stereo Tokyoは予想をはるかに上回る勢いでアイドル界に話題を巻き起こしました。

ルミトン棒にハンディミラーボールなどの光り物の導入、パリピ(Stereo Tokyoファンの総称)によって撮影された動画の拡散、魔法の言葉「パーティーピーポー!」の誕生、花吹雪・クラッカー・ビニールプール・国旗などを持ち込んで盛り上げるパリピ……これらの“進化”は、Stereo TokyoのYou tube公式チャンネルを頭から見ていくとわかります。過去のライブの9割近くをほぼまるごと流している公式チャンネル、観客の変化を見れば現場の盛り上がり、そしてそれを引き出すメンバーの成長も一目瞭然。

▽現Stereo Tokyoとしての初ライブ。客の棒立ち具合が…


▽今では「伝説」と呼ばれるイオン川口前川のリリースイベント


▽Stereo Tokyoのライブの盛り上がりが一気に広まったステージ


▽ステージ側からの映像で客のノリが一目瞭然

ただ、そのムーブメントの途中には姉妹グループであるStereo Osakaのメンバー脱退という出来事もありました。そして12月には唯一の小学生メンバー・八木来未が中学進学を機に卒業を決め、Stereo Tokyoとして初めてのメンバー卒業を迎えることに。去る12月20日には八木来未卒業パーティ「Grad KRM」(Social Club Tokyo)が行われました。

いつもStereo Tokyoのワンマンは熱い中にもピースフルな空気が流れてますが、この日はスタートからいつもどおりハイテンションに盛り上がる中にもピリッとした緊張が。

観客それぞれ、ブチ上がる中にも「この日が最後」という思いが漏れてしまう、今までにない空気。

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その思いが爆発したのがライブ終盤、八木を除いた5人でのパフォーマンスとなった新曲『NE.MU.RE.NAI』、そしてこの日最初で最後の披露となった八木のソロ曲『Future comes to you』。

寂しさを振り切るように踊るメンバーと、フロアからの「パーティピーポー!」の絶叫。その中に降り注いだのが、この日の八木さんの卒業を祝うためにパリピたちが用意した100本近くの彼女のメンバーカラー・赤のルミトン棒と、フロアの宙を舞う8万枚の真紅の花びら。

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まだ実際の現場を知らないアイドルファンからはStereo Tokyoのライブというと”馬鹿騒ぎ”のイメージが強いかもしれません。しかしこの日、八木来未はただの享楽的な盛り上がりだけでない、あえてベタに言えば「泣けるStereo Tokyo」という新たな可能性を置き土産にステージを去っていきました。



ライブ終了後、八木さんに卒業パーティについて、そして全員で2015年のStereo Tokyoについて振り返っていただきました。