バレエ/大人バレエのテクニック解説

バレエの技術解説「バーとの接し方」……両手バーと片手バーの持ち方

今回は、大人バレエの技術解説として、両手バーの持ち方と片手バーの持ち方について考えてみます。バーでは上手に踊れるけど、センターになると途端にバランスを崩してしまう方は、少なくないと思います。バーと上手に付き合って、センターでも素敵に踊れるようになると良いですね。

執筆者:石島 みどり

大人バレエの技術解説「バーとの接し方」

大人バレエの技術解説「バーとの接し方」

バーを上手に使えるようになると、センターでも上手に踊れるようになります。

バーでは上手に踊れるけど、センターになると途端にバランスを崩しながら踊っている生徒さんが多くいます。

何故そんな事が起こるかと言うと、「バーにしがみついているから」 です。バーの持ち方を指導されていない生徒さんは、この傾向にあるようです。

バーにしがみついてバランスを取っているので、バーがなくなるとバランスを保ちようがない。さて、どうしたら良いでしょう……。

今回は、両手バーの持ち方と片手バーの持ち方について考えて見ましょう。
   

両手でバーを持つ場合

バーに向かって正面に立ちます。このとき、バーに近すぎず離れすぎずの距離を保つ事がとても重要です。バーを持った腕の肘が自然に下げていられる状態を保つようにしましょう。肘はウエストよりも少し前に置くようにすると落ち着きます。

立つ位置が前すぎると、胸郭が前に出すぎてしまうし、後ろすぎると肩が前に出てしまいます。上半身の肩と骨盤で作る四角の形が崩れないところでバーを持ちます。

両手の間は、手の平の長さ (手首から指の先端までの長さ) から肩幅までに留めます。幅が広すぎると、肘が上がってしまうので気をつけます。

バーを持つ手は、バーの形に合わせて自然に置き、手首は下げます。
 

片手でバーを持つ場合

バーを持つ手は、体より前の位置に置きます。片方の手を第2ポジションにするときのバーの手は、第2ポジションにしている手と対称になるように置きます。一般的に、第2ポジションよりも後ろにする傾向があるので気をつけます。

バーを持っている方の肩は上がらないようにし、肘も下げます。指は自然な状態でバーを持ち、親指は他の指に沿わせます。決してバーの下に親指を置かないようにします。手首は、両手バーと同じように下げます。

手は単にバーの上に置くのではなく、上半身の支えとなるように押すように使います。デュエットを踊るときのパートナーの手を思い浮かべてバーを持ちます。バーを押すことで、脇に力が入るので、上半身を保つようになります。決してバーを上から押さえつけるように持ってはいけません。
 

センターではどうする?

バーを押すときの脇の力を、引き上げに利用します。上半身が引上がっていれば、脚が自由に動きます。バーでの上半身が出来上がっていないと、センターでフラフラするので、いわゆる 「バー美人」 になってしまいます。バーと上手に付き合って、センターでも素敵に踊れるようになると良いですね。

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