ストレッチの種類と定義
ストレッチの種類は意外と多い! 自分に合った方法を見つけましょう。
それは、筋肉の構造に理由があります。筋肉には、伸び縮みした時に働く運動感覚器官「筋紡錘(きんぼうすい)」と呼ばれるセンサーがあります。これは、筋肉が伸ばされたり、これ以上伸ばされたら切れる! と判断する役割があります。このセンサーが働き、結果として筋肉が反射的に(つまり意思とは関係なく)収縮します。この動きを「伸張反射」あるいは「伸展反射」と呼びます。つまり、ゆっくりと筋肉を伸ばすのは「伸張反射」を防ぐためなのです。では、いつどのようにストレッチをすれば効果的なのか?を具体的にご紹介します。
- スタティック(静的)ストレッチ
特徴:一般的にストレッチと言われる方法。反動をつけずに筋肉を伸ばした状態を30秒-60秒キープする。
長所:運動経験が浅い、または運動不足の人でもトライしやすい。また、場所も選ばすいつでも出来き、筋肉痛になりにくい。
短所:競技前にウォームアップとして行うと、筋が弛緩し力が発揮しずらくなる場合がある。
用途:ウォームアップ・クールダウン・寝起きや寝る前のストレッチ
- ダイナミック(動的)ストレッチ
特徴:ゆっくりとしたリズムで行うストレッチ。関節を繰り返し動かし、ターゲットにした筋肉の伸張と収縮を繰り返す方法。
長所:ウォーミングアップとして、全身の筋温を上昇させる。
短所:適切に行えば期待した効果を得られるが、やり方によっては筋や腱を痛める可能性がある。
用途:主に運動直前のウォームアップ。
- バリスティックストレッチ
特徴:反動をつけリズミカルに繰り返し行う準備運動。いわゆる柔軟体操や、ラジオ体操がこれに相当する。
長所:適切に行えば、十分に柔軟性を養える。
短所:大きな力が筋や腱に働くため、筋線維や毛細血管を傷つける可能性がある。
用途:競技スポーツのパフォーマンス向上。
- PNFストレッチ(固有受容性神経筋促通法)
特徴:パートナーの助けを借り、徒手抵抗によるトレーニングとストレッチを組み合わせたもの。リハビリテーション医学の手法として1940年代にアメリカの医師によって開発された。
長所:短時間で可動範囲を広げることが可能。
短所:専門の知識を持った人の指導のもとで受けなくてはいけない。
用途:競技前のウォームアップ。リハビリテーションとして。
いかがですか? 一般的にストレッチと言っても、様々な方法や用途があるのに驚かれたことでしょう。目的にあった正しい方法でストレッチすれば、エクササイズや競技のパフォーマンス向上にもつながるかもしれません。ぜひいろいろと実際に試して、自分にあったストレッチを見つけて下さいね。