姿勢・仕草/シーン別の正しい姿勢・仕草

「スマホ姿勢」を改善する、首と肩のタオルストレッチ

スマホを見るとき、ついつい猫背になっていませんか? それを長時間続けると、肩コリ・腰痛、眼精疲労や頭痛の原因となるだけでなく、腹部やフェイスラインがたるみ、お肉が溜まりやすくなることも……。肩と首のストレッチで、スマホ姿勢を改善し、楽しいスマホライフを送りましょう。

長坂 靖子

執筆者:長坂 靖子

ウォーキング・姿勢ガイド

健康にも美容にも悪い、「スマホ姿勢」の悪影響

スマホを使うときの姿勢……どうなっているか、再現してみてください。

スマホを使うときの姿勢……どうなっているか、再現してみてください。

スマホは、もはや現代人の生活になくてはならない便利アイテムですが、スマホを見るときの姿勢を気にしたことはありますか? 

頭を前にうなだれることで、首や肩が凝り固まるだけでなく、フェイスラインにお肉が溜まり、前かがみになることでプヨ肉がお腹に乗り、背中が丸まり……自然と疲れやすく、おブスな姿勢になりやすいのです。

しかもこの「スマホ姿勢」は見た目の美醜の問題だけではなく、健康的にも好ましくありません。今すぐ、おブスな「スマホ姿勢」を改善し、健康的で見た目にも美しい姿勢で過ごしましょう。

▼INDEX
やりがちな2大「NGスマホ姿勢」
良いスマホ姿勢をつくるポイント
スマホ姿勢を改善する、タオルで「肩ストレッチ」
スマホ姿勢を改善する、タオルで「首ストレッチ」
おまけ:厚生労働省も警告する「スマホ依存症」のセルフチェック!


やりがちな2大「NGスマホ姿勢」

まず、スマホ使用時に多くみられる2つの悪い姿勢の代表例をご紹介します。

1.脚を組んだ猫背
スマホ

スマホで二重あご?!

・脚を組むと骨盤を傾けるため、背骨が丸まり、頭が前に倒れこみます。それにより、画面との目の距離がより近づきます。

・前かがみになって片脚に体重をかけているため、腹筋や背筋を使わなくても安定して座ることができるため、体幹が弱くなりやすい上体に。

・また、下を向いているので、下腹フェイスラインがたるみやすくなります。

・首や肩周辺の筋肉の緊張し、血液循環が滞り、首や肩のこりを誘発します。

 

2.内股猫背
スマホNG姿勢

ラクな姿勢は筋肉が緩む

・ひざ同士を合わせ、両ひじで膝を固定することによって重心バランスを保ってるので、内ももの筋肉を使わずに安定して座れます。そのせいで、脚の内モモの筋肉が弱くなりやすく、同時に、骨盤周辺の筋肉も使われません。

 
どちらも、長時間スマホ画面に集中するため、筋肉を使わずにラクに座れる姿勢になっている上、目と画面が近く、それを固定しやすい姿勢になっています。


 

良いスマホ姿勢をつくるポイント

スマホ

スマホで良い姿勢

・脚……左右の脚を揃える
・骨盤……立てている
・背骨……腹筋と背筋で支えられている
・肩……巻き肩にならず体の真横
・頭……肩の真上に耳がきている

 
足元を整え、骨盤を立てることに、加えて、「スマホ姿勢」改善には、「肩」と「首」を正しいポジションにすることが大切です。……といっても、コリ固まった肩・首の筋肉を正しいポジションに戻すことは難しいものです。

まずは、コリ固まった肩と首のストレッチをして、姿勢改善を目指しましょう。


スマホ姿勢を改善する、タオルで「肩ストレッチ」

1.両手でタオルを掴み、頭の上でピンと張る
マキ肩

タオルをピンと張ってスタート。

タオルを頭の上に真っ直ぐに伸ばします。この時、床(地面)とタオルが平行になっているようにすます。爪先は正面を向いているように、気をつけます。



 
2.息を吐きながらひじを曲げ、タオルを背中側に引く
まき肩

呼吸を止めずに、ひじをまげてストレッチ。

息を吸って吐きながら、ひじをまげてタオルを背中側に下げます。この時、タオルが斜めにならないように真っ直ぐにキープします。

 
まき肩

横から見た図。

ポイントは、左の写真のように、なるべく頭とタオルを離し、後方に引くこと。左右の肘を真下に下げるイメージでおこなってみてください。ただし、はずみをつけて行うと、肩や肘を痛める原因となりますので注意しながら無理のない範囲で行いましょう。
 

 
まき肩

後ろから見た図。

また、タオルと左右のひじの位置は、地面と平行にしましょう。傾きやすい場合、自身の体がゆがんでいるせいかもしれません。セルフチェックとしても活用してみて! これらを1日2回朝晩継続に行うとコリが改善され柔軟な筋肉になりますよ。

 

■回数と頻度:朝晩×3セット

■アドバイス:ストレッチ用の「ストレッチクロス」を使用すると正しいフォームでできるともに筋肉に負担をかけずに行う事が出来ます。クロスがない場合は、タオルでも可能です。


スマホ姿勢を改善する、タオルで「首ストレッチ」

頭の重さは、5キロ~6キロあると言われています。その頭を支える首(頸椎)周辺の筋肉の柔軟性を高めるストレッチです。

1.タオルに後頭部を預ける
ストレートネック

タオルに頭を預けて、キープ。そして左右に動かして。

正面を見ながら後頭部(頭と首の境目)に、両手で持ってピンと張ったタオルを渡し、息を吸います。息を吐きながらやや上を向き、タオルに後頭部を預けます。

上を向いた状態で、首の力を抜き、10秒キープ。これを5回繰り返します。

これに慣れてきたら頭をクロスの上で左右に動かしてください。

 
2.首の重さで頭をもたげる
ストレートネック

首の力を抜いて

1の上体のまま息を吸い、今度は、息を吐きながら、腕の力でゆっくりとクロスをひきます。首の力を抜き頭の重みで、目線はおへそのほうへ持っていき、そのまま10秒程度キープ。これを5回繰り返します。

 

■回数と頻度:朝晩×3セット

■アドバイス:ストレッチ用の「ストレッチクロス」を使用すると正しいフォームでできるともに筋肉に負担をかけずに行う事が出来ます。クロスがない場合は、タオルでも可能です。こちらのストレッチは「首の力を抜く事」がポイントです。緊張している首周辺の筋肉をゆるめましょう。


おまけ:厚生労働省も警告する「スマホ依存症」のセルフチェック!

ストレッチ

時には深呼吸で筋肉をほぐして、スマホと上手に付き合いましょう。

VDT症候群(ビジュアル・ディスプレー・ターミナル・シンドローム)をご存知ですか? パソコンを長時間見続けて作業すること(VDT作業)で発症する一連の身体症状のことで、厚生労働省は、IT機器の画面を見続けることで発症するVDT(ビジュアル・ディスプレー・ターミナル)症候群のガイドラインを公表しています。1時間以上の同一姿勢での使用を注意するように呼び掛けています。そのなかにこのような記述があります。

VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン
ニ 携帯情報端末
携帯情報端末については、長時間のVDT作業に使用することはできる限り避けることが望ましい。

出典:新しい「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」の策定について

長時間のVDT作業を避けるためにも、無意識にスマホを触ってしまう方、スマホを触っていないと不安になってしまう方は注意が必要です。

そこで下記に、スマホ依存症の可能性のチェック項目を上げました。3つ以上あてはまると要注意です。

【スマホ依存症チェックリスト】
  1. 肩こり首こりがある
  2. 腰痛
  3. スマホをベッドでも行い睡眠不足(スマホを枕元においている)
  4. 1日5時間以上スマホを見ている
  5. ベッドの中でもスマホを見ている
  6. 歩きスマホ
  7. 目が疲れやすい
  8. ドライアイ
  9. 手や指がしびれる
  10. 背中が痛い
  11. 猫背
  12. 頭を真上にすると首に違和感がある。
  13. スマホを見ないとイライラする(落ち着かない)
  14. 他人と一緒にいてもスマホを見てしまうまたは、気になってしまう
  15. 倦怠感がありやる気が起きない

3つといわず、ひとつでも当てはまった人は、改善ポイントを意識しつつ、時には深呼吸をしながら筋肉をほぐすことで、見た目も体調もスッキリ健やかに美しい姿勢を保ち、上手にスマホとつきあっていきましょう。

私たちの生活に欠かせないアイテムだからこそ、使い方を見直し、更には、使用時の姿勢を改善し、快適に使用し続けたいものですね!
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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