日本のアニメのフランスへ上陸
まだまだ人気の日本アニメ
日本のアニメがフランスに導入されたのは思いのほか早く、1970年代後半のことだそうです。人気となった火付け役は、1978年に放映された『UFOロボ グレンダイザー』や『キャンディ・キャンディ』。これを皮切りに、80年代にはかなりの日本のアニメが放映されました。『ドラゴンボール』『聖闘士星矢』『美少女戦士セーラームーン』など、日本でも人気のアニメがフランスでも人気を得ました。
聞くところによると、『キャプテン翼』を見てサッカーを始めたというフランス人もいるそうです。元フランス代表、あのジダン選手も影響を受けたとか。時代背景を考えると、日本とフランスで同時期に日本のアニメが放送されていたと言っても過言ではないようですね。昭和生まれで、これらのアニメを見て育った世代の日本人は、フランスの同世代の人たちと、意外にも「アニメ」という共通の話題があるのかもしれません。
・日本のアニメが好きですか?(親しい人に)
Aimes-tu des dessins animés japonais ?
エム テュ デ デッサン アニメ ジャポネ
大空翼はオリビエ!
フランスで放映されたアニメの登場人物はすべて、フランス語を話していますし、タイトルも必要な物は仏語訳されています。日本人が見て驚くのは、登場人物の名前も仏語化していることでしょう。『はいからさんが通る』の女学生が「イザベル(Isabelle)」だったり、『キャプテン翼』の翼少年が、「オリビエ(Olivier)」という名前で登場します。そんなフランスの日本のアニメでしたが、90年代に放映されたアニメのいくつかが、「暴力的、残酷」ということで、親や政治家から抗議の声があがり、一時は衰退してしまいました。そして、ブームはアニメからマンガへと移ります。
次のページでは、その後の様子とマンガやアニメによる影響を紹介します。