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デイサービス(通所介護)の進化が求められる(3ページ目)

平成27年4月の介護保険制度の改正で、デイサービスに求められる役割が明確になりました。デイサービスの就職を考えている方の参考にして頂ければと思います。

井上 ルミ子

執筆者:井上 ルミ子

介護・福祉業界で働く・転職するガイド


介護職員はここが学べる

デイサービスに求める役割が明確となり地域からの期待が高まるということは、おのずとそこで働く職員に求められる内容も広がってきます。

情報の重要性を意識した関わり
情報収集

その方の人生歴

デイサービス利用中は、その人にとっての一場面を切り取ったに過ぎません。本来の利用者を理解するには、在宅での過ごし方、現在に至るまでの生き方の選択、これからの希望など、知ろうとしなければ入ってこない情報を得ることが大切になってきます。現場職員に期待されるのは、ご家族やご本人との対話に多くの有益なメッセージが含まれていることを意識し、情報収集力を高めて欲しいということです。

訓練を希望や夢につなげる意識
個々の利用者の機能訓練ポイントは多職種にまたがる共通の情報です。そこで介護職は生活支援の担当として、その情報を活用しどのような生活を支援するのかが重要になってきます。排泄、入浴、食事など生きるための基礎生活にとどまらず、毎日を生き生きと笑顔で暮らせる生活支援が求められます。基礎生活の援助は目標を叶えるための手段であり、その目標を利用者と定めていくことこそが大切です。ようするに訓練のための訓練であってはならないということです。

観劇

取り戻せた楽しみ

例えば自宅での排泄に自信がつくと、次は外出先のトイレも介助があれば使用できるようになります。これは長時間の外出が可能になったことを意味し、その先にはご本人が希望されていたお芝居を観に行くことが可能になるのです。この「お芝居を観に行きたい」という目標を引き出し、頑張ろうという欲求を支援していくことこそ、介護職員の大切な役割となってきます。

これからのデイサービスは、利用者の関わりを点で見るのではなく、線や面で捉えていく事が求められてきます。利用者の家族や民生委員などとの繋がりはもとより、自治会と共同し防災訓練をするなど、地域の仲間としての存在価値が求められるようになってきます。今後デイサービスの関係者は、事業所内での介護提供にとどまらず、地域コミュニティーの広がりに触れる機会も多くなるのではないでしょうか。

<関連サイト>
デイケア(通所リハビリ)デイサービスとここが違う!

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