デイサービスに期待される明確な役割

高齢者の場合、入院し安静状態が続くと筋肉や関節の機能が衰え、歩けていた人が歩けなくなった状態で退院してくるケースが増えます。また体力ばかりでなく意欲や記憶力の低下などが現れると、自身の身の回りの行為さえできなってしまう為、適切な時期に適切なアプローチが大切になってきます。
利用者と職員

歩行の機能訓練


  • 心身機能力・生活行為力・社会参加力の維持や向上に関わる
心身機能の維持・向上
早期退院後、上記のような廃用性症候群の状態から回復するには、まずは座る、立つ、歩くなどの機能回復が必要になってきます。一つひとつの動作を訓練したり、生活動作の中に取り込むことで筋力や体力を取り戻していきます。

生活行為の維持・向上
食事の自立

家族と食事

心身機能が落ち着くと、今度は自分で身の回りのことがしたいと希望するようになります。そこでデイサービスでは、食事、排泄、着替え、入浴介助を提供する際「自分でやりたい」という意欲を実現するための関わりに変えていきます。利用者それぞれの出来る能力と、自宅環境に合わせたオリジナルな訓練がスタートします。単に家族の介護を一時的に代替するレスパイトケアにとどまりません。

さらなる目標は、掃除、洗濯、料理や外出など生活習慣を取り戻す働きかけです。移動範囲が拡大するため、自宅環境など空間的な配慮を視野に入れて関わることが求められます。さまざまな情報を組み合わせた対策が必要とするため、訪問介護、訪問リハビリ、訪問看護、訪問診療など他職種との連携が要になってきます。

社会参加の促進

散歩

次の未来が見える

ひとは自分の可能性を感じると、挑戦しながら自分の役割や居場所を見つけようとします。しかし要介護者になると、自信を喪失し受け身で消極的になってしまう人が多いのが現実です。そこでデイサービスでは、家庭や社会においての出番づくりを支援する大切な役割があります。利用者の家庭環境や周りの地域資源に目を向け、意図的に社会参加へのきっかけへと繋げていきます。
  • 在宅生活を送る認知症高齢者・重度者も受け入れる
2010年280万人だった認知症高齢者数が、2025年には470万人で1.7倍になると推計されています。国は認知症対策推進5か年計画をもとに、認知症発症後も地域での生活が継続できるよう取り組みを始めています。そこで医療依存度の高い重度者を含め、介護の専門拠点であるデイサービスが受け入れる範囲は拡大していきます。さらにはデイサービスを利用しない日においても、利用者の生活を支える機能や介護保険外の利用者向けの取り組みなど、地域の連携体制に協力していくことも期待されています。