好きな時間に購入も試着もできる有り難さ!
Amazonで選んだHIROSHI TSUBOUCHIの茶色のローファー。ご覧のようにサイズを「6」「6.5」「7」の3種類を取り寄せました。店員さんに3つのサイズを履かせていただくのをついつい遠慮してしまう方でも、自宅なら好きな時間にのんびりチェックできる訳です。
私の知人が当たり前のように使い、特に大きな失敗もしていない靴のインターネット通販。その実力を確認するために、飯野も実際に最大手たるAmazonで靴を買ってみました。どのような基準で買うべき靴を絞り込んでいったかについては、前回の記事(靴ガイドがAmazonで靴を買ってみた チョイス&到着編)をご覧下さい。
選んだHIROSHI TSUBOUCHIの茶色のローファーは、「6」「6.5」「7」の3サイズとも発注した翌日の昼前に、いきなり同時に届いてしまい、余りの速さにまず唖然!ただ、その日は午後から夜中まで用事があったため、実際の試着は翌朝に行いました。
強烈な冷え性の為なのか、私は一日の中で足が最もむくむ時間帯は朝起きた直後なので、実店舗がやっていないこの時間帯にフィッティングをより緻密にできるのは、結果的に非常に有り難かったです。このように、一人一人の顧客の事情に合わせて、購買も試着も24時間いつでも可能なのは、Amazonのようなところで靴を買う際の何気なくも大きな利点かも知れません。
以前書いた記事(履けない靴を買わないための心得、前編と履けない靴を買わないための心得、後編)を参考に、汚れや履き皺を付けないよう(これは返品のことを考えた絶対守るべきマナー!)慎重に試着して行きます。合わせる予定の綿のアーガイル柄の靴下を履いて、まず大抵の靴でどうにかなるサイズである「6.5」から試着してみました。どれどれ……
3足取り寄せて正解。返品も簡単!
サイズ「6.5」は、まあ、フィッティングに特段の問題がある訳ではありません。ただ少し踵の「締り」が甘いのが気になるって言えば気になる感じです。このサイズしか取り寄せていなければ、恐らくこれを素直に購入していたでしょう。
でも、せっかくハーフサイズ下の「6」も取り寄せたので、念のためこちらも試着してみました。「あっ!」思わず声を上げてしまいました。こちらの方が全体的にフィット感に優れている! 踵や履き口の締りは明らかにこちらの方が良いし、指周りにも変な圧迫感は生じていません。
一方サイズ「6」を履いた時を上からパチリ。上の写真に比べて、明らかに履き口も踵廻りもピシッと収まっている! 靴紐等で微調整が効かないローファーですので、選ぶべきはこちらでしょう! 3足取り寄せて良かった……
ということで購入するのはサイズ「6」のものに決定。結果としてサイズ「7」は試着しませんでしたが、3つのサイズを取り寄せておいて大正解でした。サイズ「6.5」と「7」の二足が返品となりましたが、この手続きもインターネット上で簡単に行え、配送された時の段ボールに靴と返品用の書類を入れ翌朝宅急便で配送し、手続きは完了。事前に想像していたより全てが遥かに簡単に運び、拍子抜けしてしまったほどです。
上手に使えば、靴と足への知識も深まる!
自宅で試着の時は、1.つま先 2.甲廻り 3.土踏まず 4.履き口 5.踵廻りの5カ所のチェックを入念に行いましょう。これがしっかりできれば、インターネットでの靴の通販も決して難しいものではありません。
以上の経験から思うに、Amazonのようなインターネット通販での靴の購入は、実店舗の営業時間に関係なく「自分の時間」を軸に買い物ができてしまう点で、やはり画期的だと言わざるを得ません。具体的には、
- 昼夜を問わず仕事で忙しい人やシフト勤務に携わっている人
- 居住地と実店舗とが距離的に遠い人
- (私のように)実店舗の営業時間では理想的な試着が難しい人
- 子供が小さく休日でも買い物に出づらい人
など、実店舗に行きたくても行けるチャンスを作り難い方には利用価値が大いにあると思います。
あれにしようかこれにしようかと歩き回るタイムロスも、確実に防げます。その意味では既に買うべき靴が明らかに定まっている場合、例えば「既に所有している靴と全く同じものを全く同じサイズで!」のようなリピートオーダーの際にも役に立つはずです。
応用としては、同じサイズの別デザインの靴を複数取り寄せ、自宅でどれが似合うか手持ちのワードローブと合わせながらじっくり選ぶ、なんて言うやり方も可能でしょう。
とはいえ注意点もありますよ。まず一つはフィッティングをいかに緻密に行うかです。実店舗では第三者たる店員さんのアドバイスを受けつつ行うものですので、自宅内で一人ではより慎重に行う必要があります。ただし、以前の記事(履けない靴を買わないための心得、前編と履けない靴を買わないための心得、後編)に書いたことや上の写真の5ポイントを参考にしていただければ、まず失敗はしません。
そして、「返品の可能性」と常に隣り合わせであることを、どうか忘れないでいただきたい。
- 屋内で試着し、底面を汚さない
- アッパーにも汚れや履き皺を付けない
- ライニングやインソールも汚さない=素足での試着は厳禁!
- 梱包されている靴箱や段ボールも汚さないこと
などを通じ、到着後も絶対に靴を慎重に扱い、仮に返品する場合でもできる限り到着時と同じ状態のままで行うよう心掛けてほしいです。これは消費者としてのモラルですので!
上手く付き合えば靴の購入時の選択肢は確実に広がりますし、ユーザー側の靴のフィッティングへの意識が自然に高まり、実店舗で買う際にも「まあ、これでいいや……」にならなくなるでしょう。
お酒の楽しみ方で喩えてみると、Amazonでの通販は好みの銘柄でのんびりと家呑みの一方で、実店舗での靴選びは目利きの優れた酒場での一杯。どちらもアリなんだと、頭の硬い私が漸く気付かされた次第です。購入前は正直非常に不安でしたが、案ずるより産むが易しでした。選択肢が広がっていることを、素直に喜ぶべきですね!
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