意識は自分ではなく、面接官に向けましょう。

意識は自分ではなく、面接官に向けましょう。

いよいよ入試まであとわずか。入試本番で100%の力を出せればいいのに…と思う受験生は多いことでしょう。受験生でなくても、大事なときに緊張しないで力を発揮できるようになれたら!と思う人は多いですよね。ということで、今回は「緊張しない方法」についてお伝えします。

さて、世の中には緊張しない方法がいろいろ紹介されています。大きく深呼吸をするという代表的なものから、手のひらに「人」という字を書いて飲み込むという古典的な手法、「まわりの人をじゃがいもと思え」というのもよく言われる方法です。でも、これらはよくある「○○ダイエット」と同じで気休め程度。それでは、どうすればよいのでしょう。

緊張しないための発想の転換

まず、発想の転換が必要です。「緊張するのはよくないこと」という思い込みを捨てましょう。緊張は生物に備わっている自然の反応です。無理に緊張しないようにすると不自然になります。緊張すること自体は悪いことではないどころか、必要なことなのです。

例えば「緊張」という言葉に「感」という一文字をつけてみてください。たった一文字足して「緊張感」にしただけで、マイナスのイメージがプラスイメージに一転します。「緊張感がある」ということは好ましいことですし、「緊張感」がないというのはマイナスです。人は大事な局面で緊張感を持って事に当たる人を好ましく思うものですが、緊張感がない人には嫌悪感を抱きがちです。

したがって、緊張は消し去るものではなく、上手に付き合って味方にするべきものです。緊張は過剰になると冷静さを欠いて失敗を招きますが、コントロールすることができるようになると強い味方になってくれます。

面接では、意識を相手に向けると緊張をコントロールしやすくなる

緊張をコントロールするにはまず、意識を自分ではなく相手にもっていくように心がけるところからスタートです。たとえば面接試験で緊張のあまり、頭の中が真っ白になってしまって何も話せなくなってしまう人は、「ちゃんと話さないと」とか「緊張しているのわかられているよなあ」というように意識が自分に向いています。そうではなくて「話している意味が相手に伝わっているかな」とか「この声量で面接官の耳に届いているかな」など、聞いている人の表情を観察して、意識を対象に向けることで過剰な緊張が軽減されます。緊張は自意識の過剰から生まれるものだからです。

もうひとつ大事なことは、可能な限り事前準備をしておくこと。プレゼンの神様と言えばアップルの創始者スティーブ・ジョブズを挙げる人は多いでしょう。彼は本番までに台本を綿密に準備し、周囲が辟易(へきえき)しても自分自身が納得いくまでシミュレーションをくり返したというのは有名な話です。

プレゼンの神様でさえ入念に準備をくりかえすのですから、わたしたちはなおさら準備を万全にしたいものです。面接であれば本番の前に「これだけは必ず伝える」、筆記試験であれば「〇○のようなケアレスミスは絶対しないように設問文の条件が書かれているところには線を引く」というようなポイントを絞って整理し、くりかえし練習すると同時に本番のイメージトレーニングをしておきましょう。そうすることで、たとえ緊張状態にあっても最低限の「するべきこと」や「やるべきこと」さえ完遂できれば、大失敗の可能性は限りなくゼロに近くすることができます。また、準備を万全にしておくことで「あれだけ準備したのだから、これで失敗したら仕方がない」という開き直りの境地にも達します。そうなったらまず失敗しません。

アウェーをホームに近づけて緊張を和らげる

最後にもうひとつ、緊張を和らげる方法を紹介します。それは、少しでもアウェーをホームに近い状態に近づけることです。どんなにあがり症の人でも自宅で家族相手に話すときはリラックスしているはずです。多くの人にとって、もっともリラックスできる場所は自宅で、もっとも安心できる相手は家族や友人でしょう。

したがって、いちばんよいのは自宅から近い場所や、自分のなじみの場所を本番の場とすることです。家族や友人が近くにいればベストです。ただ、実際はそうすることができなません。ですから、たとえば机の上に長年愛用のシャーペンやペンケースを置くことで、「自分の空間」演出を行うのです。また、試験会場に少し早く行って、場に慣れておくと安心感が得られます

さて、いかがでしたでしょうか。緊張は消し去るべき恐れる対象ではありません。味方につけて生かすことで、自分のふだん以上の力を発揮することもできるのです。緊張しすぎてしまう人は今回紹介した方法を試してみて、合格につなげてください。
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