いやー柔らかい柔らかい!
靴のお手入れを効率的に行うのみならず、失敗するリスクを低減するために欠かせないのが、ブラシです。この使い方一つで下手をしなくても靴の寿命にまで大きな影響をもたらすことは確実で、正に「お手入れ上手はブラシ上手」と申しても過言ではありません。
汚れを落とした後で乳化性の靴クリームを最初に塗り込む小ブラシ、靴全体にそれを馴染ませると共に余分なそれを除去する豚毛若しくはナイロンの硬めのブラシ、軽い汚れや埃を取り除いたりコードヴァンのお手入れに有効なやや柔らかめの馬毛ブラシ、そしてスエード等起毛系の革をお手入れするための真鍮等を用いたブラシ…… 基本的にはこれらを揃えれば、大概の靴には対応できます。
ですが靴好きならばもう一つ、揃えておきたいブラシがあるのです。それは馬の毛よりも更に柔らかくて細いゴート=ヤギの毛でできたブラシ。違和感のない光沢に仕上げるべく、主にお手入れの最終段階で用いるものです。ただ、これまであまり知られていなかったのは、他の毛のブラシに比べこの毛のものを出しているところが、ごく限られていたから。未だにビスポークしかやっていないロンドンの本家本元のJohn Lobbや、既製靴もやっている分家=エルメス資本のJohn Lobb(通称ロブパリ)などは、確かにこの種のブラシを以前から用意してくれているのですが、それらの靴と同様に価格も正直、それなりにします。
そんな中、この度R&Dから登場したのがこの「プロ・ゴートブラシ」です。初めてご覧になられる方は、その柔らかさと言うか、一種の「腰砕け感」に驚くのでは? 何せ透明なプラスチックケースに入れて販売せざるを得ない位にソフトです。なんとなく、女性がメイクアップの「ぼかし」等の仕上げに用いるリス毛のブラシに似た感触。では早速、その効果をご覧いただきましょうか!
と言うことで、使わない時とどの位仕上がりが違うのかは、次のページで!