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沖香菜子『くるみ割り人形』インタビュー!(4ページ目)

東京バレエ団の12月公演『くるみ割り人形』で、主演を務める沖香菜子さん。沖さんは入団5年目の24歳、大役への抜擢が続く同団の次世代スターです。ここでは、開幕に先駆け沖さんにインタビュー! 作品への想いと意気込みをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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役作りはどうされていますか? 

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『ドン・キホーテ』(C)Kiyonori Hasegawa

沖>まずは、キャラクターの設定を考えてみます。クララだったら、お兄ちゃんのことが好きなんだけど、お兄ちゃんは私に対していじわるをしたりするから、ちょっと怒ってる部分もあって……、とか。性格や設定を考えることで、踊りもそうだし、マイムや演技面で気持ちが変わってくると思う。

たぶんクララはお人形にいつも話かけたりしていたからこそ、夢に出てきたのかなって思っていて。“私もこれからしばらく人形に話しかけてみようかな、そうしたら夢に出てくるかな”って言ったら、みんなに全力で止められました(笑)。

実際にクララを踊ってみて、幼い女の子を演じるのって意外と難しいんだなって感じましたね。私自身が子供の頃は本当にお転婆だったので、そのイメージでクララを演じるとちょっとはしゃぎすぎてしまう。クララは少し引っ込み思案なところがあったり、怖がりなところがあったりして、だからこそ人形に対して夢を持っているのではと。子供の無邪気さだけじゃない何かがあるような気がするし、かといってそこを強調するとおとなし過ぎてしまう気がするし……。

それでも一幕は無邪気な子供のままでいていいと思う。だけど、二幕で金平糖の精になったときにどうすればいいんだろうってちょっと迷っていて。ただはしゃいでるだけではなく、クララはお姫様になっているので、この国にいる自分の存在も違ってくる。一幕とはやはり表現の仕方も変わると思うし、そこをどうしようかなと今悩んでいます。

グラン・パ・ド・ドゥには難しいリフトもあるし、もちろん技術的な面でクリアしなければいけないことは沢山ある。でもやっぱり一番は演技面ですね。一幕は特に舞台に立っている時間が長くて、演技をしてるシーンも多い。クララに対する集中を切らさずに、どこまでクララに入り込めるかというのが課題です。

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『くるみ割り人形』リハーサル (C)Shinji Hosono



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