今やクリスマスのパン屋さんの定番
毎年12月になる頃、パン屋さんの店先に並ぶドイツ伝統の発酵菓子、シュトレン。今や日本でもずいぶん普及して、クリスマスの人気定番商品となっています。ツオップのクラシックシュトレン
シュトレンのいいところは、日持ちがすること。贈りものにいいこと。お茶やコーヒーのみならずお酒にも合わせられること。忘年会やクリスマスパーティを楽しくしてくれること。
All Aboutパンガイドがおすすめ、おいしいシュトレンが買えるお店を11、厳選してご紹介します。
【INDEX】
2018年の新作シュトレン
パン デ フィロゾフ
シニフィアン シニフィエ
マンダリン オリエンタル 東京
セテュヌ ボンニデー
チクテベーカリー
アンデルセン
毎年の定番人気シュトレン
パン焼き小屋 ツオップ
ブーランジェリー スドウ
コメット
365日
サンス エ サンス
ところで、シュトレンって何?という方はこちらをどうぞ。
ドイツのクリスマスとシュトレン
パン・デ・フィロゾフの「シュトーレン」
昨年オープンした神楽坂のパン・デ・フィロゾフで、12月1日より新発売される「シュトーレン」(3680円・税込)は、アロマティック。幾重にも感じられる香りが魅力のシュトレンです。
ドミニク・サブロン時代から榎本哲シェフが得意とする香りの要素は、ここでも健在です。独自の配合でブレンドした6種類のお酒(グラッパ、白ワイン、赤ワイン、グランマニエ、クレームドカシス、ラム酒)にドライフルーツを漬けこむのです。ナッツにはアーモンドとクルミ。スパイスにはシナモンとカカオを使います。カカオによって、フルーツがショコラをからめたような濃厚な感じになるのだとか。生地はルヴァン種で発酵させ、溶かしたクーベルチュールも練りこまれています。
というと、ショコラのシュトレン?と思いますが、そうではない。「全体的にショコラ感を持たせつつ、それでいてしっかりとシュトーレンのイメージでつくっています」と榎本さん。
アマレットがほのかに香る自家製のマジパンには、ヘーゼルナッツとアーモンドを用い、ほかに、キャラメルの風味も感じられます。それは焦がし砂糖によるもの。仕上げに雪のように白いバニラシュガーでコーティングしています。
クリスマスまで、アロマティックな毎日が過ごせそうです。
パン・デ・フィロゾフの「シュトーレン」は店頭予約のみの受付で、11月16日(金)からスタート。発売は12月1日(土)からです。(電話での予約は受け付けていませんのでご注意ください。)
■パン・デ・フィロゾフ(Pain des philosophes)
住所:東京都新宿区東五軒町1-8
営業時間:10時~19時 不定休
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シニフィアン シニフィエの「シュトーレン 2018年新作ペッパー」
シニフィアン シニフィエの今年の新作は、ペッパー。志賀勝栄シェフが今年出合ったという「ティムトペッパー」は、その香りが柑橘にも山椒にもたとえられる胡椒ですが、これをアクセントに、ゴールデンベリー、クランベリー、チェリー、オレンジピール、レモンピールを入れた果実感たっぷりなシュトレンです。ナッツを使用していないのも特徴です。
ベリーや柑橘の酸味とペッパーの酸味が呼応するのでしょうか。いままで食べたことのない、新鮮な味わいでした。
コーティングはオーガニックシュガーと和三盆で、ビスケットのような食感に仕上がっています。
「シュトーレン 2018年新作ペッパー」(4860円・税込み)は11月15日(木)から12月末頃まで、店頭と、シニフィアン シニフィエのオンラインショップで発売されています。
シュトレンはこのほかに「プレーン」、栗とナッツ&フルーツの「マロン」、土佐ベルガモットを使った「ベルガモット」があります。
■シニフィアン シニフィエ
住所:世田谷区下馬2-43-11 COMS SHIMOUMA 1F
電話:03-3422-0030
※営業時間、休業日はホームページのスケジュールをご確認ください
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マンダリン オリエンタル 東京の「シュトレン」
マンダリン オリエンタル 東京のシェフベーカーに今年就任した中村友彦シェフの提案する「シュトレン」(3240円・税込み)は、ベーカリーならではのシュトレンです。バターと砂糖は控えめで、甘過ぎず濃厚過ぎない、クリスマスまでの毎日を家族みんなで楽しめるような、シンプルさが魅力です。
フルーツはレーズン、カレンズ、オレンジ、レモン。アーモンドは丸ごとでも入っています。スパイスはシナモン、カルダモン、ナツメグ、クローブ、そして、カソナードを振って仕上げています。
マンダリン オリエンタル 東京のシュトレンは受け取りの3日前までに、予約が必要です。
店頭販売は12月25日(火)まで。
予約受付は12月17日(月)まで。店頭での予約のほか、
電話:0120-806-823(9時~21時)
またはメール:motyo-gourmetshop@mohg.com
での予約も可能です。
シュトレンのほか、パネトーネ種を3日間発酵させてつくられた、極上のなめらかな質感と、オレンジの香り、たまご色が印象的な「パネトーネ」(2700円・税込み)もおすすめです。
■ザ マンダリン オリエンタル グルメショップ
住所:中央区日本橋室町2-1-1
電話:0120-806-823
営業時間:7時半~20時(平日)
9時~19時(土日祝)
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セテュヌ ボンニデーの「シュトレン」
セテュヌボンニデーのシュトレン
セテュヌ ボンニデーの「シュトレン」(2592円・税込み)は、クリームチーズのような爽やかな風味を持つイズニーの発酵バターを使用した、人気のシュトレンですが、毎年少しずつバージョンアップしています。
有形泰輔シェフによれば、今年はパネトーネ種と自家製マジパンを加えることで風味が増し、
よりなめらかな食感になっているのだとか。
表面はバニラシュガーの儚く甘い香りで包まれていて、中にはコニャックに漬けたブラックレーズン、マスカットレーズン、白イチジク、柚子ピール。ドライフルーツはすべて有機です。
そしてマカダミアナッツ、アーモンドスライスがフルーツと合わせて粉対比180%も練り込まれています。
香りを保つために店頭でもオンラインでも冷凍で販売されるので、冷蔵もしくは常温で一晩しっかり戻して柔らかくしてからスライスするとよいでしょう。
セテュヌ ボンニデーのオンラインショップはこちら
■セテュヌ ボンニデー
住所:神奈川県川崎市多摩区登戸1889
電話:044-931-6910
営業時間:7:30~19:00 火曜定休
セテュヌボンニデー ベイクドカフェ
電話:044-931-6910
営業時間:9:00~19:00 火曜定休
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チクテベーカリーの「2018 stollen」
「シュトレンはフルーツとナッツがいっぱいで、いろいろな味を楽しめるとっておきのお菓子というイメージ。その年の集大成、という気持ちでつくります」というのは、チクテベーカリーの北村千里さん。「2018 stollen」(3500円・税込)も例年通り、今年とれたての国産小麦を用い、全粒粉の酵母で発酵をとります。
「今年の小麦は北海道の中川泰一さんの自然栽培の『noah R』と、栃木県の上野長一さんの『農林61号』です。間に合えば、一部は自家製粉の『noah』の全粒粉にしたいと思っています。それぞれ思い入れの深い小麦たちで、今年だけのシュトレンをご用意します」
そしてチクテのシュトレンに使われる素材は、ゲランドの塩、喜美良(きび砂糖)、カルピス発酵バター、自家製マジパン。生地にぎっしりと詰まっているのは、白イチジク、グリーンレーズン、レモンピール、アプリコット、オレンジピール、いよかんピール、プルーン、アーモンド、カシューナッツ、ピーカンナッツと、本当にたっぷり、いろいろな味が楽しめます。
漬けこむ洋酒はラム&ブランデー、ホワイトラム&パスティスなど、フルーツに合わせて変えているそうです。
シナモン、ナツメグ、ジンジャーと、親しみやすいスパイスがほのかに効いています。
コーティングにはきび砂糖。それ自体に深く甘い香りがあってこのシュトレンにとてもよく合っています。
香りのよいきび砂糖をたっぷり
今年はつくる数が限られるため、オンラインストアでの配送はありません。
店での受け取りの予約は11月23日(金)10時より、店頭にて行われます。
受け取り日は12月1日(土)~23日(日)までの木金土日。
店頭でも用意される予定ですが、数量が少ないため、11月23日に予約をされた方優先で売切れる可能性があります。
■チクテベーカリー
住所:八王子市南大沢3-9-5-101
電話:042-675-3585
営業時間:11:30~16:30
定休日:月・火(11月28日~12月23日はシュトレン製造期間につき水曜も休業)
年内は12月28日まで。新年は1月6日より営業。
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アンデルセンの「芸北りんごのキャラメルシュトレン」
広島県北広島町(旧 芸北町)で2005年に設立され、無農薬栽培を目指す「アンデルセンファーム」で収穫したりんご、シナノゴールドを使用した、「芸北りんごのキャラメルシュトレン」(2160円・税込み)が広島の本店を除く全国の「アンデルセン 」60 店舗で発売になりました(広島の本店では同じりんごを使用した別のシュトレンを販売しています)。
ナツメグ、シナモン、カルダモンのスパイスが香る生地に、飴色にローストしたシナノゴールド、レーズン、アーモンドを練りこみ、キャラメルを巻いて甘くしっとりと仕上げています。ちょっとした手土産にもよいサイズです。
アンデルセンの「芸北りんごのキャラメルシュトレン」とアンデルセンファーム
パン焼き小屋ツオップの「オリジナル シュトレン」「クラシック シュトレン」
1986年のクリスマスから作り続けている「オリジナル シュトレン」(3456円・税込)と本場ドレスデンの伝統的な味とかたちを追求した「クラシック シュトレン」(3132円・税込)の2種類の予約受付がすでに始まっています。オリジナルシュトレン
クラシックシュトレンは麻袋に
すでに絶賛発売中で、取置き、宅配ともに専用ページで予約受付をしています。シュトレンのほかに、クリスマス商品として400年も前のパンの再現「ダイフェカーター」やクッキー「スペキュロス」の販売もあります。詳しくはサイトをご覧ください。シュトレンその他の予約受付はこちら
注文受付期間:12月13日(木)まで
店頭受け取り期間:12月25日(火)まで
通販到着日指定期間:12月20日(木)発送分まで
12月のツオップはクリスマスの雰囲気が訪れる人を楽しませています。この時期のツオップをまだ知らない人は必見です。
■パン焼き小屋 ツオップ
住所:千葉県松戸市小金原2-14-3
電話:047-343-3003
営業時間:6:30~18:00
年内無休
ブーランジェリー スドウのシュトレン
ブーランジェリースドウのシュトレン
スペイン産はアーモンド本来の豊かな風味が特徴で、甘味があり皮の渋みが少ない。ほのかな杏仁の香りが特徴で、焼き菓子などシンプルなものほどその特徴が出やすいのだそうです。マルコナ種は混ぜ込み用に。もう一種類、バレンシア種の挽きたてをマジパンにしたものも、生地に練り込んでいます。だから全体にしっとりと香り高くコクがあるシュトレンに仕上がるのです。バターと砂糖が固まった部分とアーモンド、ヘーゼルナッツにクルミがカリッホロッっと香ばしい食感です。
フルーツは半年前からラムに漬けこむレーズン、イチジク、オレンジピール、アプリコット。スパイスはシナモン、バニラ、カルダモン。おいしさの、もうひとつの秘密は(これが大きいのですが)素材のした処理から始まる須藤さんの丁寧なお仕事にあるようです。
ブーランジェリースドウのシュトレン
配送ご希望の方のための電話予約は、配送日によって異なります。
12月6日(木)~12月19日(日)までの配送は11月26日(月)
12月13日(木)~12月16日(日)までの配送は12月3日(月)
いずれも9時からで、支払いはコレクトのみ(商品代金のほか、箱代、配送料、コレクト手数料がかかります)。
■ブーランジェリー スドウ
住所:世田谷区世田谷4-3-14
電話:03-5426-0175
営業時間:9:00~19:00
定休日:日・月
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コメットのシュトレン
コメットノシュトレン
寒い日、コーヒーに合わせて。
予約受付は電話にて。受け取りは定休日を除く11月27日(火)~12月25日(火)。
今年は店頭販売以外に、オンラインストアでの通販が11月27日から始まります。
■コメット
住所:港区三田1-6-6
電話:03-6435-1534
営業時間:10時~19時
定休日:日・月
コメットのオンラインストア
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365日のシュトレン
365日のシュトレン
代々木八幡の365日のシュトレン(1900円・税抜)はお酒や砂糖、スパイスを極力使用せず、作りたてを冷凍することにより、味を馴染ませてつくられる、フレッシュでナチュラルな味わい。無農薬、天日干しのブラックレーズン、白イチジク、クランベリーとピスタチオ入り。スパイスはシナモンがほのかに香ります。バニラビーンズ入りの砂糖衣が繊細で品のある甘味です。
予約の受付は12月20日(木)までです。
受付は店頭のほか、電話:03-6804-7357
またはメール:salut@ultrakitchen.jp
店頭販売は12月25日(火)まで。
通信販売は11月19日(月)~12月21日(金)
数量限定のため売り切れ次第、販売終了となります。
■365日
住所:渋谷区富ヶ谷1丁目6番12号 サンハイツ三沢1F
電話:03-6804-7357
営業時間:7:00~19:00
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サンス エ サンスのシュトレン
「イチジクやアプリコットのみずみずしさがよかった。酵母やドライフルーツのもととなった果実の経てきた時間が、北海道で小麦づくりに携わってきたひとたちの想いが、菅井さんのていねいな仕事でおいしくまとめられている」これは以前、サンスエサンスのシュトレンを食したときの感想です。サンス エ サンスのシュトレン
つくり手にとっても、特別なもの
菅井さんは常にバランスについて考えています。素材を厳選し、味を優先しながらなるべく有機の原材料を選び、外国の伝統に敬意をはらいつつ、日本でおいしく味わってもらうためにはどうしたらいいか考え、砂糖の糖度、スパイスの合わせ方にも気を遣い、そして、サンス エ サンスのその年のシュトレン(2500円・税込)ができあがります。
シュトレンの発売日は12月初旬。今年は全国通販が予定されています。
詳細はサンス エ サンスのブログを要チェック。お見逃しなく。
■sens et sens(サンス エ サンス)
住所:東京都町田市つくし野1-28-6
電話:042-850-5909
営業日と時間はホームページをご確認ください。
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