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日本の馬はなぜ凱旋門賞を勝てないのか?(2ページ目)

競馬ファンのみならず、日本中の期待を背負って凱旋門賞に出走した日本の最強馬3頭が惨敗を喫した。これまで2年続けてオルフェーヴルが2着に健闘していただけに、今年こそはと期待されたが、結果は勝ち馬の影さえ踏めぬ大敗だった。ドバイのG1では何頭もの日本馬が優勝しているが、なぜ凱旋門賞は勝てないのか。その鍵はフランス競馬の正体にある。

松井 政就

執筆者:松井 政就

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スピード優先の日本

日本の競馬では、基本的にスピードがあれば勝つことができる。

むろん、短距離と長距離では要求されるスタミナの違いなどはあるが、日本の競馬はスピード主体といってよい。

それは競馬場の芝コースのコンディションにも現れている。

日本の芝コースは固く、スピードが出るように造成されている。しかも大レースの前になると芝を短く切りそろえる場合もあるなど、スピード優先の競馬であることは明らかだ。

スピード至上主義ではないフランス

それに対し、フランスのロンシャン競馬場は、コースそのものが起伏に富んでいることに加え、長くて深い芝に覆われ、クッションが利いている。日本の固い芝とは質が大きく異なっている。

以前、日本のジャパンカップ競走に出走するため来日したフランスの陣営が、東京競馬場の芝コースを確かめた際、固すぎて馬の故障が心配だと漏らしたことがある。

これは日本とフランスの馬場がいかに異なるかを示すエピソードであると同時に、フランスの競馬はスピードばかりを重視していないことを現すエピソードでもある。

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