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『アバウト・タイム』と家族映画6選(3ページ目)

英国映画『アバウト・タイム~~愛おしい時間について~』は日本でも大ヒットし、常に恋愛映画のオールタイムベストにランクインしている『ラブ・アクチュアリー』のリチャード・カーティス監督の新作です。フツーに生きることがどんなに幸福なことかを教えてくれて、大いに泣ける感動作でもあります。今回は『アバウト・タイム~~愛おしい時間について~』を中心に、泣ける家族映画をピックアップしてみました。

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド


キャメロンVSラッセル、家族愛が強いのはどっちだ?

『私の中のあなた』(2009年度作品)
サラ(キャメロン・ディアス)は娘のケイト(ソフィア・ヴァジリーヴァ)が白血病になり、サラは遺伝子操作でケイトのドナーとなるアナ(アビゲイル・ブレスリン)という娘を授かります。アナはケイトの生きる術だったけれど、ある日アナは、姉のための手術を拒む裁判を起こす……という、こんなことってあるのか?とビックリ仰天のストーリーです。

ケイトを失いたくない一心で、ドナーを我が子にするサラの強引さに最初はドン引きでしたが、アナが裁判を起こした真相が明らかになると、娘たちのけなげさや切なさに胸がジンとします。また次第にサラの気持ちはわからなくはないとも思えてくる。誰だって我が子を失いたくない、救う方法があるなら何でもいい!と思いますからね。
親の愛はときとして身勝手になることがあります。でも我が子を思う気持ちや子供たちが兄妹を想う気持ちは偽りのないものだなとしみじみ。ウルっとさせる映画です。

監督:ニック・カサヴェテス 出演:キャメロン・ディアス、アビゲイル・ブレスリン、アレック・ボールドウィン、ジェイソン・パトリック、ソフィア・ヴァジリーヴァほか

『シンデレラマン』(2005年度作品)
かつてチャンピオンだったボクサー、ジム・ブラドック(ラッセル・クロウ)だけど、今では日雇いの仕事などで生活費を得る日々。そんなときかつてのマネージャー(ポール・ジアマッティ)が試合の話を持ってきます。ジムは起死回生の復活を果たすことができるのか?

ボクサー物語ですが同時にこれは夫婦と家族の映画です。家長であるジムが、家族を支えるために必死に生きる物語でもあるからです。彼がプライドを捨て、かつての仲間に借金を申し出るシーンに泣き、復帰を諦めさせようとマネージャー宅を訪れた妻が、彼がジムの成功にすべてを懸けていることに気付くシーンには胸が熱くなります。そんな家族愛のエピソードを見た後にやってくるジムの試合!これは燃えるし、最後は号泣ですよ。

監督:ロン・ハワード 出演:ラッセル・クロウ、レネー・ゼルウィガー、ポール・ジアマッティ、クレイグ・ビアーコ、ブルース・マッギルほか

>お次は昭和の家族を描いた日本映画とアイルランドの貧困家族の感動作をどうぞ。
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