映画館のベストな座席を知る、選ぶコツとは?

映画館へ足を運ぶ際は作品だけでなく、座席選びも重要なポイント。観づらい席を選んでしまったら、せっかくの映画鑑賞が台無しです。

そこで今回、映画館の座席に関する情報を発信するブログ「トーキョー映画館番長」の管理人である“たなやん”さんに、失敗しない座席選びのコツを聞きました。

“たなやん”さんは東京、千葉、神奈川にある400以上の映画館を来訪し、映画館とスクリーンごとにオススメの座席を紹介しているのです。

ここでは、たなやんさんご本人に聞いた、トーキョー映画番長の使い方、ベスポジ(ベストポジション)の座席の見つけ方についてご紹介します。
ブログ「トーキョー映画館番長」。シンプルなデザインは、使い安さはもちろん、たなやさん曰く「仕事中に見ても大丈夫なように(笑)」という狙いがあるそうだ。

ブログ「トーキョー映画館番長」。シンプルなデザインは、使いやすさはもちろん、たなやさん曰く「仕事中に見ても大丈夫なように(笑)」という狙いもある。



「トーキョー映画館番長」でベストな座席を知る方法

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【映画館ベスポジテクニック メモ1】
■「トーキョー映画館番長」はベスポジ“基準値”として活用
■ベスポジの定義は、スクリーンの角度と視野角
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――「トーキョー映画番長」の使い方について教えてください。

たなやん:僕のブログではエリア別に映画館のリストをまとめているので、そこから観に行こうとしている映画館と、スクリーンの番号を選択してください。そうすると、見やすい座席が“何列か”、“中央に当たるのは何番か”がわかるので、まずはその座席で映画を観てみると良いでしょう。
「トーキョー映画館番長」管理人のたなやんさん

「トーキョー映画館番長」管理人のたなやんさん



――まずは、ズバリ書いてあるオススメの座席に座ってほしいと。

たなやん:そうです。とは言え、その方にとって、必ずしもその列のその番号の座席だけがベストとは限りません。たとえばブログの読者で、僕が書いているオススメの座席よりもいつも3つ前の列を選択していて、そこが一番観やすいとおっしゃる方がいるんです。


――おすすめの座席の情報を参考として使って、そこからベスポジの座席を探してほしい、ということですね。

たなやん:その通りです。僕のブログのよいところは、僕ひとりだけが書いていることだと思うんですよ。“基準値”を書いている人間がひとりだからこそ、「オススメしている列の3つ前がちょうどいいんだ」といったふうに、人それぞれのベスポジも一定になります。

まずは、僕が選んだオススメの座席を参考にして、そこから“調整”してご自身のベスポジを見つける。そういう使い方をしている方が多いですし、新しく僕のブログを参考にされる人にもそういう使い方をしてほしいです。
紹介されているベスポジを“基準値”として見るのも、ひとつの使い方

紹介されているベスポジを“基準値”として見るのも、ひとつの使い方


――ちなみに、たなやんさんがオススメの座席を決めるときの基準は?

たなやん:僕が書いているオススメの座席の大体は、中央の列よりもちょっと後ろ寄りくらいの場合が多いですね。スクリーンを見上げ過ぎないような“角度”、スクリーンが小さく見え過ぎないくらいの“視野角”を考えて、オススメの座席を決めています。


どの劇場でも使えるオススメの座席選びテクニック

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【映画館ベスポジテクニック メモ2】
■50~150席の劇場はG列、150~250席の劇場はI列がベスポジ率高
■2階席は基本的に見やすい。列は最前列がオススメ

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――ブログで確認する場合は、“観に行く映画館とスクリーンが決まっている状態”です。では、どこの劇場でも使える座席選びのテクニックはあるのでしょうか。

たなやん:僕のブログで紹介しているベストポジションの平均値を調べてみると、座席数が50~150席までのスクリーンではG列(最前列から7列目)、150~250席までのスクリーンではI列(最前列から9列目)になっていることがわかりました。ふだん映画館にあまり行かないという方は、まずそこの列を狙ってみるのがいいでしょう。

それと、意外かもしれませんが2階席は基本的に見やすい。2階だと必然的にスクリーンを少し見下ろす形になり、鑑賞時の姿勢もラクなんです。ちなみに僕は2階席があるスクリーンのときは、2階席の一番前の列の座席を取るようにしています。

ただし、どの劇場でもスクリーン(場内)の形には注意が必要です。
見やすい角度について熱弁するたなやんさん

見やすい角度について熱弁するたなやんさん



――座席数だけでなく、場内の形によってもベスポジの位置は変わってくるんですね。

たなやん:そうですね。たとえば109シネマズ木場では場内が横に長くなっていて、そのぶん縦の座席列数が少なくなるため、僕が“スイートスポット”と呼んでいるベスポジ寄りの座席の列が、全体の列の“3/8”(場内の座席が8列あった場合、中央の3列)を占めるようになるんです。逆に縦に長い場内であると、列が多いためにそのスイートスポットは“3/15”くらいと、割合が低くなってしまう。

そういう意味では、縦長よりも正方形、正方形よりも横長の場内のほうが、ベスポジを探しやすいと言えるかもしれません。ユナイテッド・シネマ系列も、正方形を意識しているような形の劇場が多いですね。
横長な劇場の例。比較的ベスポジが探しやすい(画像はユナイテッド・シネマのオンラインチケット予約画面)

横長な劇場の例。比較的ベスポジが探しやすい(画像はユナイテッド・シネマのオンラインチケット予約画面)



――例外的に、中央付近の座席以外のほうが見やすい、という場合もあるのでしょうか。

たなやん:最近の映画館では少ないケースですが、場内の床に傾斜がついていない場合は、通路脇をオススメしています。そのような劇場で中央付近の座席を取ると、前の人の頭がスクリーンにかぶってしまうことが多いんですよね。


お目当ての席が埋まっていたときはどうする!?

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【映画館ベスポジテクニック メモ3】
■ベスポジにこだわるなら上映回、劇場の変更もアリ
■窓口での座席指定はピンポイントで

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――お目当ての席、あるいはたなやんさんがオススメしている座席がすでに埋まってしまったときは、どうすればいいのでしょうか。

たなやん:窓口でチケットを買うのであれば、“Eの5”や“Lの12”など、ピンポイントで座席を指定してみるといいですよ。よく「だいたいこのあたりで」とチケットを頼む方がいらっしゃるのですが、映画館スタッフにしてみればピンポイントで指定してくれたほうが「通路側に座りたいんだな」「絶対に真ん中がいいんだな」と、お客さんの希望を察することができるんです。そのため、ピンポイントで座席を希望すれば、もしその座席が埋まってしまっていても、似たような座席をオススメしてもらえることが多いですよ。

ただ、個人的には「次の上映回を観てください」と言いたいところですが(笑)。
ベスポジにこだわるなら、上映回や劇場を変えるのもアリと語るたなやんさん

ベスポジにこだわるなら、上映回や劇場を変えるのもアリと語るたなやんさん



カップルで映画を観るときは、特別席も選択肢に

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【映画館ベスポジテクニック メモ4】

■追加料金ナシで使える特別席もある
■名古屋・ミッドランドスクエア シネマ 2の座席はスゴイ

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――シネコンなどでは、通常とは異なる特別席が用意されていることもあります。たなやんさんが、いままで座ったなかでとくに印象的だった特別席はありますか?

たなやん:T・ジョイPRINCE品川の1、4、7、10のスクリーンに設置されている“プレミアシート”はよかったですね。左右の肘かけ(ドリンクホルダー)が上がるようになっているので、カップルにもオススメできます。しかも、驚いたことに追加料金がかかりません。ほかにも、109シネマズ系列の“エグゼクティブシート”はポイントカード会員に入会すれば通常料金で鑑賞できるのでオススメですね。

一方で、追加料金が高いだけの理由がある特別席も多いです。たとえば、109シネマズ二子玉川には“グランドエグゼティブシート”という、1人6,000円かかる座席があるのですが、入り口が別に用意されていたり、1時間前から専用のラウンジに入れるようになっていたり、ウェルカムドリンクがついていたりと、かなり豪華な仕様になっています。
1人6,000円する109シネマズ二子玉川のグランドエグゼティブシート

1人6,000円する109シネマズ二子玉川のグランドエグゼティブシート

グランドエグゼティブシートの専用ラウンジ

グランドエグゼティブシートの専用ラウンジ


新宿ピカデリーにも1人5,000円のプラチナシート、2人で30,000円のプラチナルームというのがありますね。僕はまだ入ったことがないのですが、いつか行ってみたいです(笑)。


――どれも、カップルで観るときにおすすめできそうですね。

たなやん:ただし、カップルが失敗しがちな特別席もあります。TOHOシネマズ日本橋や新宿にある“プレミアボックスシート”。このシートは、座席ごとに“ついたて”があって、左右を気にせずに観られるという仕様なんです。上映前、このボックスに入ったカップルが下から顔を出して無理やり隣と会話をしていたところを見かけました。ひとりの場合は快適に鑑賞できるのでオススメできるのですけどね。


――ちなみに、“座席自体がスゴイ”と驚かされた映画館はありますか?

たなやん:名古屋駅の近くあるミッドランドスクエア シネマ 2の各スクリーンに一部設置されている“プレミアムシート”はスゴイですよ。トヨタ自動車や北陸新幹線のかがやきのシートなどを手がけているトヨタ紡織がデザイン監修をしたシートで、個人的にはいままで座ってきた座席の中で一番座り心地がよかったですね。
こちらが、ミッドランドスクエア シネマ 2の“プレミアムシート”  写真提供:コトブキシーティング株式会社 撮影:村田雄彦

こちらが、ミッドランドスクエア シネマ 2の“プレミアムシート”
写真提供:コトブキシーティング株式会社
撮影:村田雄彦



――本当にいろいろな映画館に足を運んでいるのですね。いつもどのように映画館と鑑賞するスクリーンを選んでいるのですか?

たなやん:土曜日に映画を観るとすると、水曜くらいからいつも“計画”を始めているんです。行ったことない映画館で観たい映画をピックアップして、その後にどのスクリーンでやっているかを調べて、「このスクリーンとこのスクリーンは行ってないな、この順番ならハシゴできそうだな」という具合に(笑)。

もちろん僕のマネをする必要はないですが、いつも同じ映画館を選ぶだけでなく、いろいろなスクリーンで映画を観てみるのも楽しいものですよ。


トーキョー映画館番長、将来的には海外の座席情報も!?

たなやさんは、行ってほしい映画館のリクエストも歓迎とのこと

たなやさんは、行ってほしい映画館のリクエストも歓迎とのこと

たなやんさんは、今後もひたすらにスクリーンを開拓していくので、ご意見ご感想を聞かせてください、とブログの読者にメッセージを送りました。読者からLINE@などで「この映画館に行ってきてよ」とリクエストをもらってから実際にその映画館に行くということがよくあるため、そうした要望こそがブログ運営の励みになっているのだそうです。

「トーキョー映画館番長」では今後は海外の映画館に行くなどして、さらに多くのおすすめ座席の情報を追加していくとのこと。現在もその記事は随時更新中!

気になる映画館の情報や、オススメの座席を知りたいときは、ぜひチェックをしてみてください!


【関連リンク】
トーキョー映画番長
たなやん(トーキョー映画館番長) - Twitter


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