バレエ/バレエ観劇の関連情報

大貫勇輔『Dracula(ドラキュラ)』インタビュー!(6ページ目)

この秋、NBAバレエ団が創立20周年記念公演として『Dracula(ドラキュラ)』を上演。マイケル・ピンク振付けの話題作が、遂に日本初上陸を果たします。主演を務めるのは大貫勇輔さん。気鋭のダンサーとバレエ団の異色のタッグも見所のひとつです。ここでは、リハーサル中の大貫さんにインタビュー。作品への想いをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

バレエガイド


かつてないストイックな生活ですね。ここまで変わったのは何かきっかけがあったのでしょうか? 徹底的に自分を律してまで得たいものとは?

ph

 

大貫>自分の理想というのは常にあって、そこに到達できていないと感じることはしょっちゅうある。挫折したことはないと思うし、あったとしてもないと思う。ただその自分の理想に到達できていないということが、ある意味挫折なんだと思います。

理想というのは、10人が観て10人が素晴らしいと言ってくれること。それも、10段階の10。あなた以上に素晴らしくできるひとはいないと、その10人全員に言われるのが理想です。まぁ、そんなことはありえないけど……。非の打ち所がないというのは、常に目指してるところです。

いろいろな舞台を経験したけど、どれも自分が考えているものよりできて
ph

 

ない。それを見返してやりたいという気持ちがすごくある。基本的にポジティブなので、くそーっと思って努力して、いつか絶対もっともっと沢山のひとが評価してくれるものをやってやるって思ってる。それにいろいろ経験したことで、ちゃんと努力しなきゃいけないんだなって気付いたというのもありました。

なかでも『Rock the Ballet2』で海外に行った経験は大きいですね。自分より身体がばんばんきくひとって沢山いるということを知った。なかでも特に“コイツすごいな!”って思うダンサーを見ていたら、ストイックに生きていて、毎日ちゃんと努力してるんです。彼がまた、僕と同じ歳だったのも衝撃でした。

ph

 

あと『ピーターパン』でフック船長というメインキャストをハードな公演スケジュールで演じたのも、継続させることがどれだけ大変か知ったという意味でとても素晴らしい経験でした。そのふたつが僕の中で大きいですね。今まではやるときはやるけど、やらないときはやらないということが多くて。だけど外の世界を見て、すごいひとはちゃんと毎日努力してるんだと教えられた。僕もやっと努力することが普通になったというか……。

『ピーターパン』では舞台に立って経験しながら得るものが沢山あったし、芝居を深めることができた。『Rock the Ballet2』ではよりダンス、自分の身体に向かうことができた。その両方を合わせた『ドラキュラ』がこのタイミングできるという意味でも、すごくいい流れだなと感じているし、ありがたいなと思っています。

  • 前のページへ
  • 1
  • 5
  • 6
  • 7
  • 9
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます