松本氏のモノの考え方とリーダーシップ
リーダーシップには、倫理観、モチベーション、ビジョン、戦略、公正な評価が関連する
まずは、プロフェッショナルとしてのコミットメント(約束)とアカウンタビリティー(結果責任)が第一とのこと。プロとしての定量的な成果達成は大前提であるといいます。
次に、公正な人の評価を心掛けているとのことです。そのためには、シンプル(簡潔)であること、デジタル(定量的)であること、コントラクチュアル(契約に基づく)が前提であることが求められます。モチベーションに繋がる重要なものです。
また、無駄なミーティングをしない、メモを取らないことも意識しているそうです。会議のための資料作成に多大な時間を割くことは生産性の低下に繋がります。
さらに、One Dollar Out!で、例え1ドルでも私用で使った場合、その時点でクビとのことです。これは倫理観の問題でしょう。全てのコストは顧客が負担しているということを肝に銘じているかどうかがポイントです。
加えて、失敗から学ぶことは重要で、1回目の失敗をミステイクと呼び、同じ失敗を繰り返すことをフェイリアーと呼び、これは許されないことだそうです。
最後に、読書術の話でしたが、松本氏は読んだら捨てる習慣にしているそうです。30ページ読み、つまらなければその場で捨て、面白かったら最後まで読了して捨てるとのことです。この読書法は二度と見返すことができないため、集中力が高まるということです。参考にされて下さい。
ガイドの私が体感した松本氏のリーダーシップの真髄とはやはり「プロとしての厳しさ」。組織である以上、トップの求めるレベルが結果として全てに反映されると考えてよいでしょう。
つまり、トップはトップ自身が革新しなければ、組織は革新できないということです。“魚は頭から腐る”というロシアの諺があります。倫理観と企業理念をベースに、明確なビジョンと辿り着くための戦略を描き、リーダーシップをいかんなく発揮すること。これこそ、リーダーが、ひいては、プロの経営者が持つべき素養といえます。「長」はまさにリーダーです。係長、課長、部長、社長全てに同じことがいえると思います。