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瀬山亜津咲に聞く、ゴールド・シアター最新作

ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団の瀬山亜津咲さんが、この夏さいたまゴールド・シアターに振付、新作を発表! 昨年好評を博したワーク・イ ン・プログレスに続き、今回は満を持しての本公演を開催します。ここでは、公演に先駆け瀬山さんにインタビュー。創作法やゴールド・シアターへの想いについてお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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平均年令75歳の演劇集団・さいたまゴールド・シアター。
瀬山さんとの出逢いは2012年、4日間のダンス・ワークショップでした。

瀬山>もともとゴールド・シアターのことは聞いていましたし、私自身とても興味がありました。というのも以前、ヴッパタール舞踊団で65歳以上の方々を集めて『コンタクトホーフ』という作品を発表したことがあって……。彼らはダンサーではなく一般のヴッパタール市民の方々でしたが、みなさん本当にすばらしくて、私たちにとっても非常にいい刺激になりました。だからこのお話をいただいたときはびっくりしたし、同時に自分の中で『コンタクトホーフ』の感動をゴールド・シアターにつなげることができるのではと思い嬉しくもありました。

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2012年ワークショップ(C)宮川舞子


2012年の第一回時はダンス・ワークショップという形でしたので、ゴールド・シアターの方々にとってはかなり勇気が必要だったと思います。ダンスというとどうしても技術的な部分を求められることが多いし、動きにしてもバレエのようなキレイなイメージがあると思う。でも、そうじゃないんだと、もっと身近にあるものなんだよ、ということをわかっていただきたかった。

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クリエイションの模様


ダンス・ワークショップではまず、ストレッチから入りました。やはりバーレッスンとなるとどうしても抵抗があるだろうし、一番ポジションからはじめている時間もない。ストレッチの後は、私からみなさんにいろいろ質問を投げかけ、自分の身体から出る動きを見つけてもらいました。例えば男性に出したのは、“男らしい動作とは”という質問。すると、侍だったりお相撲さんだったり、彼らが考える男らしい身体の動きが出てくる。女性には、“絶望から幸せの絶頂になる”というものを表現してもらいました。

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クリエイションの模様


手の動きひとつにしても、私たちプロはさらっとできてしまうけど、彼らにとってはものすごく難しい。自分が何気なくできてしまうことをどうやって伝えるか、それが私にとっての課題であり勉強になった部分です。彼らにとっても、ダンスの知識が何もない中で、できないことを一所懸命探っていくのは大変な作業だったと思う。でもみなさん本当に真剣に取り組まれていて、ものすごく感動しました。いかに身体を動かすか。そこに向かう集中力は本当に素晴らしいものがあるし、心惹かれます。何より私にとって衝撃だったのが、彼らのひとりひとりの個性の強さ。私のカンパニーももっと歳を取ったらああいう感じになるのかな、なれたらいいなって、みなさんを見てて思いましたね。

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2012年ワークショップ(C)宮川舞子



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