アーバンガーデン部門 銀賞
(株)Do The Garden(東京都)“Q GARDEN(球ガーデン)”メタリックな球体という斬新さでパッと人目を引くこの作品は、中央の球体に囲われた空間に「幸せな家庭」が守られている…そんなイメージを表現しています。
近未来を思わせる外観は、ショーガーデンならではですね。
アーバンガーデン部門 ボブ・スイート賞
この賞は初めから準備された賞ではなく、金賞に値する作品であったけれども規定により金賞は一つしか認められないということで、苦肉の策として設けられた賞です。(株)仙北造園(岩手県)“神々との待合”
もしかしたら今回限り?!という審査員特別賞を受賞したのは、地元岩手県盛岡市の造園会社。
日本庭園を自然信仰の具現と捉え、神々の宿る庭を前にした「待合(茶会の前に亭主の迎えを待つ場所)」をイメージした作品です。
審査員からはその技術力を高く評価され、コンセプトデザインにおいても「ディスプレイを見る庭はたくさんあるが、実際に庭の中に居て素晴らしい体験をしている気にさせてくれる」と絶賛されました。
作品はちょうどエントランスガーデンから入ってすぐのところのスペース、荘厳な壁の背面にも気を配っていました。
アーバンガーデン部門 金賞
今回の全日本フラワー&ガーデン選手権アーバンガーデン部門で、栄えある金賞に輝いたのは、こちらの作品です!リバーズエッジ/(株)牧山(宮城県)“箱庭~秘密の場所”
箱を組み合わせることで生み出される空間を、植栽スペースとしてうまく活かした作品です。
見る角度によって新しい発見があり、伝統的な手法を取り入れながらも革新的な発想で、新しいガーデニングの潮流を感じたと審査員も絶賛の庭となりました。
また、植栽のきめ細かさも高く評価されていました。
若々しい感性と技術が評価された受賞作品ですが、もう一ついいなぁと感じたのは、自宅の庭でも取り入れられそうなアイディアである点です。
アーバンな庭は、その限りあるスペースをいかに使うかが問題となります。その点で、この空間を生み出す箱庭方式というのは、非常に有効な手立てとなるでしょう。
さて、どれも粒ぞろいだった選手権の様子はいかがでしたか?他のガーデンショーに比べて今回は、いわゆる造園業の方々の頑張りが随所に光るイベントだったと感じました。
これまでのイベントレポート同様、今回も紹介しきれない部分がたくさんありましたが、この機会にぜひ実物をご覧になり、その素晴らしさを実感していただきたいと思います!
『全日本フラワー&ガーデン選手権2014』
期間─2014年7月26日(土)~8月10日(日)
会場─フラワー&ガーデン森の風(岩手県岩手郡雫石町鴬宿10-64-1)
詳しくは、公式ホームページへどうぞ。
http://www.fg-morinokaze.jp/championship/
なお今回の審査員、John Cullen氏と石原和幸氏のガーデンを過去記事で見ることができます。
ガーデニングワールドカップ2011レポート
(John氏・金賞、石原氏・銀賞)
緑化フェア「TOKYO GREEN 2012」レポート
(日比谷公園・ワールドコラボレートガーデン)
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