「ザ・パークハウス オブ ザ イヤー」を新設
三菱地所レジデンスは、これから毎年、自社物件の中から最も優れた物件を「ザ・パークハウス オブ ザ イヤー」として選定する。制度新設のねらいは、ブランド力向上とモノづくりの推進だそうだ。指標は3つ。
1.メディアでの反響や売れ行き
2.モノづくりへのチャレンジ・創意工夫などの商品性
3.販売センターでの接客に対する顧客満足度
以上をもとに、社内選考委員及び外部選考委員による評点を加えて決定する。
2013年度、第1回目にあたる記念すべき物件は「ザ・パークハウス グラン 千鳥ヶ淵」。評価ポイントとして、建物細部に対する(主に軒や庇といった日本建築を意識した開口部における)デザインが優れ、最高水準にふさわしい外観を目指したこと、接客評価も高く対象顧客にロイヤリティを獲得できたこと、最高住戸価格5.42億円、最多2.7億円といった高額プロジェクトにもかかわらず、最高倍率13倍、平均倍率5.09倍に達した売れ行きの良さなどを挙げた。
「ザ・パークハウス2013」の記憶
2013年を振り返ってみると、三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス」シリーズは全部で15物件を内覧した。「グラン南青山高樹町」「グラン三番町」「グラン千鳥ヶ淵」「湯島龍岡町」「市ヶ谷加賀町」「戸塚レジデンス」「横浜山手」「藤沢」「川崎レジデンス」「鎌倉若宮大路」「横浜新子安ガーデン」「晴海タワーズ ティアロレジデンス」。他にも竣工物件(一部販売中)として「鎌倉二階堂」「江ノ島レジデンス」「晴海タワーズ クロノレジデンス」。こうしてラインナップを眺めてみると、やはり「千鳥ヶ淵」が印象深かったことは確か。南に建物がないという恵まれた状況は、何を見聞きしていても想像が膨らんだ。希少な立地は人の意識を虜にするのかもしれない。
とはいえ、負けず劣らず記憶に残っている現場は他にもある。「湯島龍岡町」の本郷キャンパス側80平米の(西向きではあるが、ボイドを入れて建物中のハイラインに仕上げた)作り込みは、デベロッパーの真骨頂といえるものである。「鎌倉二階堂」は壁式構造を採用。鎌倉の風景を室内から美しく見せた。「横浜新子安ガーデン」や「三番町」は完成が楽しみな物件だ。周囲の景観を引き上げる建物になりそうな予感がした。
「開発するなら、このデベロッパーに」
最近は、資産価値を意識する購入者割合が高まった。マンションの資産性は立地の他に、建物の「外観とエントランスの印象」が大きいと言われている。さらに個人的には、周囲の景観にマッチしているかどうかという視点が欠かせないと考える。敷地南側に、あるいは角地境界に、目一杯建物を寄せてしまうと街並みに圧迫感を与え、安全性も(視界を遮り)不安に。逆に道路側に間を取れば、空間にゆとりが生まれる。ちょっとした配慮で街並みは大きく異なるといえるだろう。
「買った人」だけでなく、そのマンションの近隣に暮らす人までが「おかげで生活環境が良くなった」と言われることが最高の褒め言葉ではないか。街全体として資産価値が引き上がれば、きっと「開発するなら、このデベロッパーに」と思うだろう。マンションは完成してから、その真の実力が問われる。
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