海外は好調だが、国内環境はますます厳しく
いよいよ秋には、3つの次世代据え置きハードが揃います(イラスト 橋本モチチ)
PS4ではまず先行して発売したWii Uが大苦戦、Xbox OneとPS4の一騎打ちの形ですが、今のところ、累計販売台数が世界で700万台を突破したPS4が一歩リードしています。ちなみに、Xbox Oneは出荷累計が500万台を突破したと、同時期に発表しています。
日本でこそ苦戦してはいますが、プラットフォーム全体としては好調。そういう意味では、じっくり取り組んでいきやすい環境となっています。
逆に、日本市場に関しては、PS3の頃よりも環境はより厳しく難しい状況であると言わざるを得ません。PS3発売当時は、PS2が隆盛を極めた直後で、まだまだ携帯ゲーム機が主流になるとは信じられていないタイミングでした。しかし現在は、コンシューマーゲーム機の主流は完全に携帯機、さらにはスマートフォンなどのモバイル端末向けゲーム市場も拡大する中、多くの国内ゲームメーカーは据え置きハード向けタイトルの開発にそれほど積極的な姿勢を見せていません。日本向けの大型タイトルの発売、そして継続的なコンテンツの投下、この2つがPS3の時代以上に困難になっています。
Wii Uは「マリオカート8」や「大乱闘スマッシュブラザーズforWii U」などの任天堂大型タイトルの投下、秋にはマイクロソフトからXbox Oneが日本でも発売、2014年末には据え置きハードのシェア争いも本格化していきます。
というより、本格化しなければ、据え置きハード市場そのものがこのままさらに縮小してしまうことも予想されます。もはや、どのハードにとっても、ライバルハードに負ける云々というよりは、このままだと誰も勝者が無いまま日本の据え置きハード市場そのものが萎んでしまうということの方が危機的状況であるかもしれません。
低空飛行でスタートとなったPS4ではありますが、PS3のように粘り腰で市場を拡大し、全体に盛り上がりにかける据え置き市場をしっかり支えていって欲しいと願います。
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