マンション購入術/マンション情報収集術

マンションの購入適齢期はいつ?前編(2ページ目)

自分にとって今が買い時かどうかは、個人的、社会的な2つのタイミングの掛け合わせで見極める必要があります。そこで、あなたの個人的タイミングが買い時かどうかを計る4つのモノサシについて見てみましょう。

大久保 恭子

執筆者:大久保 恭子

これからの家族と住まいガイド

モノサシ2
貯金が300万円程度たまっているか?
 

フラット35のように物件価格の100%を融資するローンを利用すれば、頭金は必要ありませんが、マンション購入にあたっては様々な費用が発生します。ここでは詳細はご説明しませんが、だいたい新築の場合ですと、物件価格の5%程度のお金が別途必要になります。3,000万円のマンションを買えば150万円程度の費用が発生するわけです。

中古マンションの場合は、これに仲介手数料の物件価格の3%+6万円(上限)が必要になり、3,000万円の中古マンションであれば、さらに96万円を不動産会社に仲介手数料として支払うことになります。

また、この際、素敵なインテリアも一式取り揃えたいというのであれば、50万円程度の出費は覚悟する必要があります。こうした初期費用を賄えるだけの貯金が200万円~300万円は必要なのです。

年代別の平均貯蓄額は、20歳代171万円、30歳代455万円、40歳代812万円(2006年/家計の金融資産に関する調査)です。貯金額の面からは、一般的には200万円~300万円を突破する、30歳代以降の方が購入適齢期といえるでしょう。

 

モノサシ3
リストラに負けないスキル・経験があるか?

20代から30代前半までは、がむしゃらに仕事をしてスキルや経験を積み、この分野では負けない!という自信が持てる専門分野を身につけることが大切です。確固たるキャリアの形成がないと、リストラされても転職の道が開けず、失業、そしてローン返済ができなくなるという、最悪の事態が生じることも、このご時世ですから十分考えられることです。

また、リストラされなくても、仕事に自信がもてないと、いつどうなるか分らないという不安から守りの姿勢にはいってしまい、挑戦的な仕事より手堅い仕事をつい選んでしまいがちです。その結果仕事人としての能力が高まらず、キャリアアップや昇給といった道が閉ざされ、自分の人生が尻つぼみになってしまうというのでは、心細くてマンション購入どころではないでしょう。仕事に自信がついて初めて、マンション購入は現実のものとなるのです。

ところで、転職市場ですが、特に女性は、キャリアチェンジ転職は30歳、遅くとも35歳までは有利ですが、それを超えると難しいというのが現状です。一方、キャリアアップ転職は能力さえあれば40歳代以降でも挑戦できます。

こうした面からも35歳くらいまでは、しっかりキャリアを積んで、自分に自信がもてたところでマンション購入の行動を起こすというのが、賢明です。仕事への自信という点からは、35歳前後が購入適齢期といえるでしょう。

次のページでは、最後のモノサシ4「自分のライフスタイルが確立しているか?」をお話します。
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