見ているだけでも楽しい! おいしい魚介類が豊富な魚市場
夏季には多くの観光客で賑わうベルゲンの魚市場。おいしいシーフードがいっぱい! Photo:CH - Visitnorway.com/Innovasjon Norge
「おいしいノルウェーサーモンを一口食べてみない?」。ベルゲンの港沿いにある魚市場を歩いていると、売り手の人たちが次々と元気に声をかけてきます。ノルウェーの観光都市ベルゲンで、旅行者に人気のあるスポットのひとつが魚市場。現地では「フィッシュマーケット」とも呼ばれ、中心地のヴォーゲン(Vågen)湾沿いの港は、夏になると多くの観光客と地元民で賑わいます。
700年以上の歴史が続く魚市場
ノルウェーサーモンはぜひ味見したい Photo:Asaki Abumi
魚市場の歴史は長く、1276年にオープンし、すでに730年以上運営されています。1300年代になると、ドイツからのハンザ商人が魚市場のすぐ側にある世界遺産ブリッゲン地区を居住地とし、ベルゲンは干ダラの取引地としても栄えました(詳しくは、別記事
「三角屋根が可愛いノルウェー世界遺産、ブリッゲン地区」)。
魚市場は、猟師達が行き交う交流地、魚介類の取引所として繁栄し続け、今では世界中からの旅人が訪れる観光スポットへと発展。かつては地上だけではなく、港に船を停めた船上からも猟師によって魚の売買が行なわれていました。魚市場や現地のスーパーでは今も干ダラが売られており、ベルゲンが長い間シーフードの街として繁栄してきた歴史が伝わってくるのではないでしょうか。
味見をしながら、おいしいお土産ショッピング
魚市場の館内はショップ兼レストランになっており、テーブル席で食事も可能。シェフの置物が旅人を招き入れる Photo:Asaki Abumi
おいしそうな魚の缶詰。お土産探しも楽しめる Photo:Asaki Abumi
魚市場の各ブースでは、ノルウェーサーモン、タラ、サバ、エビ、カニ魚介類の味見が可能。水槽で泳ぐ生の魚も見ることができます。ここではおいしいお土産をぜひ! サバやサーモンの缶詰は旅行者の間で人気あり(お米の上にのせるとおいしい!)。小さな瓶詰めで、赤色や黒色の卵が「キャビア」という商品名で売られていますが、これはチョウザメの高価な卵ではなく、ノルウェーでは「魚の卵」はすべてキャビア。パンの上にサワークリームなどどあわせてのせてキャビアを食べるとおいしいですよ。実はノルウェーは捕鯨国でもあるので、クジラのサラミなども販売されています。クジラ食品はノルウェー語でクジラを意味する「Hval」(ヴァル)という表示を目印に。ちなみに、「サーモン」はノルウェー語で「Laks」(ラックス)。
日本の食卓でもおなじみのノルウェー産サバ Photo:Asaki Abumi
また、市場には食堂を兼ねているスペースもあり、フィッシュスープなどをテーブルに座って食べることができます。ランチタイムに魚市場でお腹をいっぱいにするのもよさそうですね。ほかに「フィッシュケーキ」という魚のすり身ハンバーグなどもおすすめ。シーフードだけではなく、ノルウェー名物の「ブルノスト」と呼ばれる甘い山羊のチーズなどの国産の農産物も販売されています。
夏季は屋外、冬季は屋内で営業
左側が観光案内所と魚市場が入っている建物、右側が港。夏季は市場が屋外開催 Photo:Bergen Reiselivslag / Robin Strand - visitBergen.com
魚市場は夏季と冬季で運営場所が少し異なります。観光客で賑わう夏季は、港沿い、観光案内所周辺の屋外で大々的に開催されています。冬季は、観光案内所がある建物内1階のフロアのみが魚市場(通年営業)。夏季より冬季は規模が小さくなりますが、屋内でも味見、飲食、買い物は可能。2階は観光案内所となっており、旅行者にとってはとてもアクセスのしやすい場所にあります。
観光案内所がある場所、魚市場の開催場所は、ベルゲン中心地に位置しているため他の人気の観光スポットにも徒歩で簡単にアクセスできます。「ベルゲンの街を歩いていたら、いつのまにか魚市場で賑わっているエリアに辿りついた」ということもあるほど、容易にアクセス可能です。
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Fisketorget(フィスケトルゲ)魚市場
屋外住所:観光案内所付近、港沿い
屋内住所:観光案内所併設の建物1階、Strandkaien 3
入場料金:無料(購入する商品は有料)
各露店の営業時間:冬季(10~4月)月~土曜 9:00~17:00(定休日:日曜)、夏季8:00~23:00(無休) ※店舗によって異なる
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※1ノルウェークローネは2014年4月現在、約17.1円。おおむね17円前後で推移。