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フィリップ・ドゥクフレ『パノラマ』インタビュー(3ページ目)

コンテンポラリー・ダンス界の異才フィリップ・ドゥクフレが、この夏8年ぶりの来日を実現! 過去に発表した代表作の集大成『パノラマ』を上演し、その奇想天外なステージでドゥクフレ・ワールドへ誘います。ここでは、来日を控えたドゥクフレにメールインタビューを敢行! 作品への想いをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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独特の世界観で魅せるドゥクフレさんの作品。その創作の発端とは? 

ドゥクフレ>依頼を受けてつくるものと、自ら自発的につくる作品では異なります。依頼された企画にはテーマがあって、例えばアルベールビル・オリンピックの時には冬季スポーツを意識して欲しいという注文でしたので、そこから雪の結晶にインスパイアされた装置と演出を思いつきました。与えられたテーマがあって、そのなかでいかに表現の自由を確保するか。

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『PANORAMA』 (c)Christian Berthelot


カンパニーとの作品や、とりわけ自分のソロ作品は、より密に自分自身を表現していかなければならない。知的限界、物理的限界と常に渡りあっています。でも創作の手法や過程はどちらも同じです。自分が提案する世界観を皆と分かち合いたいと思いながらつくっています。大変な作業でストレスも大きいけれど、多くの喜びがあります。

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『Shazam!』 (c)Quentin Bertoux


フィリップさんの作品といえば、ユニークな衣裳やセットも特徴的です。衣裳やセットについてのこだわりについてお聞かせください。

ドゥクフレ>衣裳や装置は目に見えて特徴的かもしれませんが、僕にとってはまずパフォーマーの身体があって、それに衣裳、装置、音楽、照明があり、全てが揃ってはじめてひとつの世界をあらわすものです。

表現したい世界観を実現するためにはどれも同じように重要で、それぞれが等しく作品に貢献しています。なので、どの要素も大切に扱っています。

衣裳に関して言えば、身体の延長でもありますから、それに触発されたり制限されたりして独特な動きが生まれることもありますね。

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『PANORAMA』 (c)Laurent Phillippe



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